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「第四章 赤月の魔女 ―第一戦・連携覚醒」
砂煙の中、あなたは痛む体を起こし、倒れ込むセレスティアへ手を伸ばした。
彼女の肩は小刻みに震えている。
それは恐怖ではなく――迷いだった。
「……セレスティア」
あなたはその手を握り、言葉を絞り出す。
「俺は……君が誰を守りたいのか、何を背負ってきたのかは分からない。
でも、今だけは一緒に戦わせてくれ」
彼女は顔を上げた。
その瞳の奥で、迷いがかすかに溶けていく。
そして小さく息を吐き、微笑んだ。
「……約束よ。もう二度と、一人にはしない」
次の瞬間、星剣が震え、二人の手を通じて光が溢れ出す。
剣はまるで意思を持つかのように形を変え、刃先に幾千もの星屑が集まった。
「これが……星の同調(リンク)」
セレスティアが呟く。
「二人の心が一つになった時だけ、剣は本当の力を解き放つ」
巨人が咆哮を上げ、地を蹴った。
だが今度は恐怖がなかった。
あなたとセレスティアは同時に剣を振り抜き、軌跡が重なった瞬間――
まるで銀河を断ち割るような閃光が走った。
巨人の体に深い裂け目が入り、赤い光が漏れ出す。
魔女が驚きに目を見開いた。
「……それを、まだ使えるなんて」
しかし、巨人はまだ倒れない。
裂け目から赤月の光が逆流し、さらに禍々しい形態へと変化を始める。
セレスティアはあなたの手を握ったまま、低く囁く。
「……これからが本番よ」
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