テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
一歌は、あの場所に帰ってきていた。そこは、いつも練習していたスタジオだった。
「懐かしいな、この感じ。全然変わってないね」
するとそこに、一人の人物がやってきた。
「あ、いっちゃんだ!いっちゃんがいる、!」
「咲希、ごめんね、遅くなっちゃって。」
「全然いいよ!これでやっと一緒にバンドができるー!」
「私も嬉しいよ、咲希。帰ってこれて、本当に嬉しい」
するとそこへ、一人、やってきた。
「え、?なんで、一歌ちゃんが、いるの、?」
「穂波、」
「ほなちゃん!いっちゃん、帰ってきたんだよ!」
「一歌ちゃん、ごめんね。私、一歌ちゃんが志歩ちゃんにキツく言われてる時、何も言えなかった、」
そう言って穂波は一歌を抱きしめた。、
「ううん。穂波は何も悪くない。悪いのは私なの。失敗ばっかりしてた私が悪いんだ。だから、穂波が謝ることは、一切ないの」
「一歌ちゃん、ありがとう。帰ってきてくれて、!」
その温かい空気の中、冷たい声がスタジオに響いた。
「なんで一歌がここにいるの。やめたんじゃないの?」
「わ、私、またここでバンドをやりたかったから、!もう、足を引っ張らないように頑張るから、!」
「それ、前にも聞いた。頑張る頑張るって言ってたのに、結局変わんなかったじゃん。今回も同じことの繰り返しになるのに、なんで戻ってきたの?戻ってきても、ここに一歌の居場所はないよ。私たちはボーカル3人で成り立ってるから。今更戻ってきても、ここでできることは、なんにもない。今更やり方を変えようなんてできない。もう、3人でやるのがファンの人たちにも浸透してるから。ここでは一歌は、ただ邪魔なだけ。だから、早く出て行って。ここに、あんたの居場所はない」
「志歩ちゃん!それはいくらなんでも酷い、!いっちゃんだって必死に頑張ってた。それは志歩ちゃんも知ってるでしょ?」
「うん、知ってる。だけど!結果が伴ってない、!」
「それに!失敗なんか、私の方が絶対に多い、!それなのに、なんで私にはキツく言わないの!私を切り捨てれば良かったじゃない!」
「咲希は、少し調整すれば改善できる。だけど、一歌は、調整じゃ済まない!ボーカルは!そういうもの!ベースは、そういうものなの!ベースとボーカルが崩れたら、私たちの音楽が崩れる。だから私は、一歌をやめさせたの!」
「そっか。志歩ちゃんは、結果しか捉えてないんだね」
「当然でしょ。ファンの人たちが見てるのは私たちの練習の結果なの。結果で示さなきゃ意味がない」
「練習過程で笑ったことも、楽しかったことも、悲しかったことも、志歩ちゃんの中には何もないんだね」
「それを感じたところで、意味なんかないでしょ」
「そっか、わかった。ねえ、いっちゃん。レオニ、やめよ?」
「え、?咲希、?」
「咲希、何言ってるの?やめるとか意味わかんないんだけど」
「だって、結果しか見てない人となんかやってても苦しいだけだもん!それなら私は、結果より過程を重視したい。私は!楽しくバンドをしたいの!それはきっと!いっちゃんも同じ!だからあのとき、あのままやめたの!」
「さ、咲希、」
すると、咲希が一歌の手を引いて言った。
「私は、レオニを抜ける!それで、いっちゃんとバンドをやる!」
shizuku
535
コメント
1件
ああああもうッ!!😭💔 この第32話、胸がギュッてなった……! 一歌ちゃんが戻ってきて、咲希が喜んで、穂波が謝って、って温かい空気からの志歩ちゃんの冷たい言葉の落差がエグすぎるっ……。「ここに居場所はない」って一刀両断されるところ、読んでるこっちまで苦しくなるよ;; でも!その後の咲希の「レオニやめよ?」「結果より過程重視!」って叫びがマジで熱すぎて、涙腺崩壊した……。咲希が一歌ちゃんの手を引いて「私といっちゃんでバンドやる!」って宣言したところ、推せるエモさしかない!!二人の新章、楽しみすぎる😭💕