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歩くたびカサカサと音を立てる草に、だんだんと腹が立ってきた。

私は疲れてるの、静かにしてよ。

ゆっくり前に進む。やがて青火草の花畑が見えてきた。 目的地が見え、少し気が楽になる。

青い花畑にアルゴちゃんを横に寝かせ、腰を下ろす。体力を使い切ったせいか、座るのも疲れるので、私は寝転んだ。

空がだんだんと暗くなっていく。たまに血吸蝶がエボリュの方へ飛んでいくのが見えた。

隣を見るとアルゴちゃんが静かに寝ている。青い花に包まれた彼女はとても綺麗だった。

体を起こし背伸びをする。長いスカートのポケットから、アルゴちゃんの部屋にあったマッチ箱を取り出す。空がさらに暗くなり、空を飛ぶ蝶の数が増えてきた。

「大丈夫、きっとうまくいくよ」

逃げ場はどこにも無い。助けてくれる人も、助けるべき人もいなくなった。

「アルゴちゃん……」

せめて、せめて君だけは苦しまないように。君だけは、天国に逝けるように。

私はマッチに火をつけ、花畑に火を落とした。


火と花が触れ合った瞬間、花は青く燃え、炎は波紋のように広がっていった。

私はゆっくり腰を下ろす。長いスカートに火が移り、足が焼け始めた。

熱かった。

いつのまにか後ろに倒れ、全身が焼け始めた。

痛い。痛い、痛い、痛い。

もっといい最後はなかったのかと、今更後悔し始めた。このやり方じゃ、青火草が可哀想じゃないか。

後悔が一つ出てくると、続いて二つ、三つとまた出てくる。

もっとアルゴちゃんにしてあげられることがあったんじゃないのか。どうして見張りもせず寝てしまったのか。もっと早く気づいていれば助かったんじゃないか……。

後悔したって意味がない。もう遅いんだから。

やがて、花と共に意識が消えていった。

それでも酸素は薄かった

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