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#すち病み
空彩
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#緑愛され
ゆらね🎼🍵🍍🌸
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らん視点
起きると、あんなにうるさかった雨の音が消え、窓からは光が差し込んでいた。
昨日より頭痛や眩暈は少しマシになったみたいだ。
隣を見ると、いるまが床に座ったまま寝ていた。
「…いるま…」
いるまを見ると、昨日のことを思い出してしまい、顔が赤くなる。
今まで誰にもこんなとこ見せてなかったのに。
でも、いるまが俺を抱きしめてくれたのは…嬉しかったな。
ていうか、いるまふつーに俺ん家入ってんじゃん。
知られたくなかったんだけどな、こんなボロアパートに住んでるってこと。
まあ、昨日俺泣いちゃったし…もう遅いか。
それに休んだことメンバーに謝らないと。
たぶんなつとかすっちーとかに迷惑かけてるだろうし。
こさめもみことも頑張ってくれたはずだ。
それにいるまもいるしな。
シクフォニは俺がいなくてもしっかり回る…
みんなすごいから。
早く戻らなきゃ。
そうしないと俺の居場所がなくなってしまう…
あと会社行かないと。何日も休んでいたら、俺の給料が減る。
バイトも探して…最悪、また水商売をしてでもして稼がないと。
そうしないと仕送りも家賃も払えない。
絶対にあの家には戻りたくない。
ちゃんと働いて、親孝行する。
俺が我慢すれば良いんだから。
大丈夫、大丈夫。
俺は力の入らない足を無理やり動かして、ベットから降り、スーツに着替えて会社に行く準備をする。
すると、その物音でいるまが目を覚ました。
「…らん?」
「…あ、いるま。おはよ」
「おはよ …どこいくんだ?」
いるまが俺の格好を見て、そう聞く。
「…会社。休んじゃったからね。その分取り戻さなきゃ」
「らん、顔赤いぞ、熱下がってないだろ」
「大丈夫!昨日寝て復活したから」
…なんで止めてくるんだ?
「いや、会社には昨日連絡して休むって言ってあるから、今日は…」
「俺は大丈夫だよ」
「大丈夫じゃねえから。とりあえず体温測って、」
その時、俺の中で何かが切れた。
「大丈夫だから。」
思ったよりドスの効いた声が出た。
いるまがびくりと反応する。
俺はできる限り落ち着いた、優しい口調で言った。
「…俺の世話、ありがとう。いるまも疲れたでしょ?俺は大丈夫だから、自分の家に帰って、ね?」
「いや、お前、俺のことよりも、自分の体調分かってんの?そんなんで会社行けるわけないから」
「…俺が一日休んだらどうなる?その分の稼ぎがなくなるんだよ」
「お金の話じゃねえって言ってんの。自分で自分の体壊して、なんになんだよ」
「いるまには分かんないよ…」
「分かってないのはお前の方だろ!?とりあえず寝とけって!」
いるまが声を荒げる。
「いや、分かってない!分からなくていい!それに分かったからって何ができんだよ!」
いるまに釣られて、俺も声を荒げる。
しかし、声に反して、俺の目頭は熱くなっていった。
泣くところじゃないのに、なぜか泣きたい。
「俺には何もない!才能も、運も、何もかも!いるまが持ってて普通のものも、俺にはない!」
こんなこと言うつもりじゃなかったのに。
「ら、」
いるまが驚いたような、疑っているような、厳しい顔で俺を見る。
俺はもう止められなかった。
今まで自分の奥底に、必死に蓋をしていたものが、一気に溢れ出していた。
「なつみたいに堅実に努力できるわけでも、こさめみたいに人を元気にさせられるわけでも、」
いや、違う。
「すちみたいに絵が上手くて歌唱力が高いわけでも、みことみたいにいい声出せるわけでもない!」
そうじゃなくって。
「いるまみたいに、うまくMCやれて、ラップできて、企画作ってって器用にやれるわけでもない!」
そうじゃなくて…
「俺が一番なんにもできないんだって!俺が一番頑張らないといけないんだって!分かってんだ!気安く分かってないなんて言うなよ!」
ああ、こんな、こんな八つ当たりする自分が一番嫌いだ。
大嫌いだ…
コメント
1件
みぅだよ🤍🥀 第9話、読んだよ…。らんくんの「俺には何もない」って叫び、すごく重かった。普段は頼れる存在でいたいって必死で隠してきた弱さが、いるまくんの優しさで溢れ出しちゃったんだね。泣くところじゃないのに泣きたいって気持ち、痛いほど分かるよ。俺が一番なんにもできない…って自分を責めるらんくんを、いるまくんがどうやって受け止めるのか、続きが気になるな🌙