その日は調子が悪かった。
報告よりも多い天使の数。そしてロノ、バスティン、ベリアン、主様。4人の少数精鋭で向かったのだ。
初めはロノとバスティンが持ち前のコンビネーションで無双していたが流石に疲れが見えてきた。
ベリアンも目の前の天使を狩るのに精一杯だった。
目の前に3体の天使が現れベリアンの気は散ってしまっていた。
すると後ろの、主様が居る方から白い光が見えた
「主様!!!」
咄嗟に振り向くと主に手を伸ばしている天使が居た。距離は1メートル程しかない。
間に合わない
そう思ったその時
グシャッ
天使が潰れた。天使だったものが地面に叩きつけられたのだ
主様の方を見ると、何やらトゲのついた鉄球が先端についている棒を持っている
もしや主様が天使を倒したのか?
そんな馬鹿な。あのお方は小さな蜂に怯えるような可憐な女性だ。私達の庇護対象だ。
「もう、いいよね」
主様はそれだけ言うと鉄球のついた棒を振り回し始めた。ロノくんとバスティンくんもびっくりしている。
そうして驚いて動けないで居る間に主様はその場に居た全ての天使を倒してしまった。
「あ、主様?お怪我はございませんか?」
一応怪我の確認をすると
「ないよ。心配してくれてありがとう」
いつもの可憐な主様に戻っていた。いつの間にか手元にあった棒も消えている。
「どういうことなんだ!?」
「主様戦えたんだな。」
ロノくんとバスティンくんもやっと反応を見せてきた。
「ごめんね。怖がられると思って隠してたの、、、」
なんと、私の白昼夢ではなかったらしい。
「とりあえず、屋敷に帰りましょうか」
「そうだね」
帰りの馬車の中で色々説明をしてもらった。
曰く、主様はあちらの世界では狩りの仕事をしており、あの武器はモーニングスターというらしい。
流石主様。私はそう思い思考を停止させた。
そもそも何も無いところから武器が出てくることとか、なぜ主様があちらの世界で危険な事をしているのかとか、
聞きたいことはたくさんあったが、戦いの肉体的疲労と主様のギャップに直面した精神的疲労もありベリアンは思考停止し
寝た
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