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その瞬間、世界が反転した。
煌の眠る丘を中心に、空が裂け、大地が裏返る。
アリアとリネア、レイヴンたちの立つ場所が、次元ごと――“沈んだ”。
目を開けた時、そこは、何もなかった。
白と黒だけの世界。
空も、地も、時間も、音さえも――存在しない。
「ここが……扉の中……?」
リネアが震える声でつぶやく。
アリアはゆっくりと頷いた。
「異界《コルノス》――“煌の核”そのものが眠る空間。
現実と、記憶と、未来が交差する、永遠の檻よ」
「……じゃあ、ここで私たちがすることは……?」
そのとき。
空間が震えた。
“誰か”の記憶が流れ込んでくる。
***
見えたのは――かつての世界。
煌が存在する前、まだ人々が“感情”を分け合って生きていた頃。
その中に、ひとりの少女がいた。
「……これは……私……?」
アリアの声が揺れる。
だがそれは、彼女ではなかった。
“始まりの煌王”。
最初に“感情”を結晶化させた者――リゼ・レグリス。
彼女は願った。
「争いも、妬みも、痛みも、もうたくさん。
この心の光を、他の誰かと“分けられたら”いいのに」
その想いが、“煌”を生んだ。
だが――世界は、彼女の光を“力”として奪い合った。
煌は希望ではなく、争いの種となったのだ。
***
映像が消える。
リネアが膝をつく。
「うそ……煌って……こんな、悲しい始まりだったの……?」
「……知らなかった。私たちが信じていたものが……」
アリアの手が震える。
その時――声が響いた。
「お前たちは、間違っていない」
振り向くと、そこにクレイズがいた。
だが、もはや彼は“人間”ではなかった。
その身体は、黒い煌に包まれていた。
「俺はこの“異界”と融合した。
だからこそ、知った。煌とは、世界の“嘘”だ。
希望に見せかけて、人を選び、分断し、優劣を作る」
「それでも!」アリアが叫ぶ。
「私は……それでも煌を信じたい。
リネアの煌が、“誰かを守った”ときの光――
あれは、間違いなく“希望”だった!!!」
***
ドオオオオン――!!!
空間が爆ぜる。
ギルが、完全に“異界融合体”として姿を現す。
「ならば――お前たちをここで試す。
核の力を受け継ぐに値する者かどうか」
レイヴンが剣を構えた。
「アリア様、下がってください」
「いいえ。今度は私も、戦う」
アリアが煌を展開する。
七色の光が、白い異界に虹の橋を架けた。
リネアも前へ出る。
「私も、ここで終わらせたくない……
煌は……“誰かとつながる”光だったんだから!!」
***
そして始まる――
🔥アリア&リネア&レイヴン
VS
ギル《異界融合体》
剣と煌が交錯する。
影が地を這い、心を蝕み、真実を突きつける。
だがその中で、アリアの中にいた“始まりの煌王”リゼの記憶が再び目覚める。
「……私の願いは、きっと今でも変わらない」
「煌を、“力”ではなく“絆”にする未来を、どうかあなたが――」
そしてその光は、リネアの中の“核”と共鳴し始める。
「これが……これが、私たちの煌!!」
***
ギルが倒れたその瞬間――
世界が崩れ始める。
「……まだ、終わってねえ。
あとは、“クレイズ”だ……!」
👑To be continued…👑