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遅刻魔の黒月をアップルパイで見事釣る事に成功し任務で活躍出来れば許すと伝えると凄く張り切っていた、調子の良い奴と言いつつ何時も通りだなと思う


暁:「所で、任務だけど・・・作戦練る?」

兄弟:「え?」

暁:「え?」


え?ってなんだえ?って、と思ってしまう、折角の初任務だと言うのにまた怪我をしたくは無いので作戦を練りたい所であった暁は「え?」と言う返しにまた「え?」と返す


黒月:「作戦要るか?素手で相手出来たやつだぞ?」

暁:「遅刻魔はお黙り、試験の時は<カルマ>は術式人形だよ?多少なりと加減はされてたでしょ」

縁:「まあまあ」


今回が初任務なので<カルマ>の習性や特性は未知なのだ、そんな状態で祓う気かとまたも不安になる、作戦必要じゃないのか?と思いつつ仕方ないと諦める


賀樂:「どうにかなるっしょ」

翠恋:「武器とかないけど多分行けるでしょ~」


自由奔放な兄弟達に一人暁は胃痛がしそうだと思いながら任務へ出発するのだった

ただ、これが間違いだったのだ


ー某所 市外ー


風上市の外れにある廃れた集落の様な場所が今回の任務の指定現場らしいのだが、違和感を覚える程静まり返っておりまるで、ホラーゲームの廃村にでも来たかの様な気分である


瑠征:「何処かの廃村みたいですね」

賀樂:「うげ、蜘蛛の巣あんじゃん」

黒月:「アップルパイの為とは言え面倒だな」

翠恋:「ホラーは嫌よ~」

暁:「文句言ってる場合か」


次々と文句が飛び交うわホラーは嫌だと嘆くわで、ほとほと呆れ返りそうである、が何もない訳では無かった、兄弟の一人が一瞥したその先には一本の腕と足が落ちていた、よくよく見れば千切られた様な後がある上少々腐敗している様子、「血生臭い」と文句を言う気力すら沸か無かったが<カルマ>であると言う事は確実だろう、そして廃村の先へ進めば進む程血の悪臭は強くなり鼻が曲がりそうになる


賀樂:「何とまぁ惨い」

暁:「血や手足だけじゃ無い、抉られた眼球にもがれた指、一部だけ食いちぎられた様な死体、それにどれも当たり前みたいに腐敗してる」


暁以外の兄弟達は「そんな解説要らねぇよ!/要らないわ!」と突っ込みたい気持ちを飲み込み、辺りを見渡すが矢張り<カルマ>が居た証拠はそこかしこに散らばる死体のみ


黒月:「何だ、コレ」


彼が拾ったのは一枚の血塗られた紙切れ、読めない事も無いがホコリも被っているので払ってみると

【見タ者ニ死ヲ】

と書かれていた、それを見てしまった黒月は暁が「黒?」そう呼び掛ける前に消えていた


瑠征:「黒兄さんは!?」

賀樂:「さっきまで居た筈だぞ?何処行った」

翠恋:「あの子はすぐどこかに行くんだから~」


何処か行ったのではそう思い廃村に響く様大声で呼びかけるも返答無し、普段なら呼びかけた数秒後には「うるせぇ!んな声出さなくても聞こえるわ!」と文句の一つでも飛んで来る筈なのだが


翠恋:「文句が飛んでこない?えっ大惨事!」

賀樂:「彼奴から文句が帰ってこねぇのは可笑しいからな」


これだけでおかしいと言うのはやや大袈裟な気がするが、間違いは無いので一気に焦る四人


ー???ー


黒月:「・・・チッ、んだ此処は」


黒月はあの紙切れを見たのち、形状保っているが忌々しくも禍々しい言わば異空間に放り込まれ何も分からずじまいで壁に磔になっている


「ケヒャヒャヒャヒャ!!」「ギャハハハハハ!!」


黒月:「あ”ーうるせぇうるせぇ・・・」


辺りには磔になっている黒月を囲む<カルマ>耳障りと言える奇声をあげる異形たち、その間を悠々と歩いてくる者が一人


「やぁ、あの紙切れを見た青年」

黒月:「テメェか紙切れなんぞ拾わせたのは」

?:「正解だ青年、そして紙切れに記述されていた事を読んだ君は死んで貰おう」


【見タ者二死ヲ】その紙を見ただけで死ぬ事になるとは、がそんな脅し幾らでも受けてきた故に殺すだの死んで貰うだの聞き飽きた


黒月:「俺を殺すねぇ、良いぜ来いよ」


ニヤリと笑う、死ぬ事が怖くないと言えば嘘になるだろうが脅しとしては怖くなどないのだろう


?「自ら死を望むんだ?まぁ此方としても都合が良い」


そう言い黒月へ飛びかかり、喉元に獲物が届く寸前

聞き慣れた声が聞こえた


「はぁ、家族に危険が及ぶ時には必ず、結紐が切れる、全く面倒事を持ち込むなって言ったはずだけれど、聞いてなかったの?」

黒月:「よォ遅かったなーーーーーー暁」

暁:「遅かったなじゃないわ、あっさり捕まって獲物突き付けられてんじゃないわよ、馬鹿不良」


悪態を付きながらも心配しているのはよく分かる、暁は結紐が切れているので少々苛立っている様子だ、髪が軽く風になびいている


黒月:「その髪を結ってる紐はどうしたよ?」

暁:「切れたのよ、アンタに危険が迫ったお陰でね」

?:「私を忘れないで頂きたい、少女よ何処から侵入した?」


何処から、と言われればとても簡単だ


暁:「貴方なら分かるでしょうに、ね仕掛け人さん?」

?:「嗚呼、私が用意した紙切れかい」

暁:「私の弟が連れてこられた原因の紙切れをもう一度再利用すれば此処に辿り着くでしょう?」


不敵な笑みを浮かべそう答える、仕掛けた本人は不気味だとさえ思う、そして暁が指を鳴らし黒月が「GO」と言った次の瞬間

兄弟たちが奇襲をしかけ、仕掛け人は行動不能となった


暁:「さ、帰ろっか」

黒月:「その前に助けろよ」

賀樂:「よし、仕掛け人アレ解け」

?:「は、はひ・・・」

バラバラッ

黒月:「あー手首痛てぇ」


こうして兄弟たちの初任務は幕を閉じた、次は何が起こるのだろうか










ー次回  罪界ー

ーTo Be Continuedー


同じ刻を家族と共にある為に

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