テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
教室の窓際、いつもと同じ昼休み。
私はスケッチブックを開いて、こっそりチョコクッキーをつまみながら、今日も
“ひとりの時間”を楽しんでいた。
にぎやかなグループの声。
笑い声。
机を叩いてふざけ合う男子たち。
私は__その輪には入らない。
入れないんじゃなくて、入りたくないのかもしれない。
うるさいな、って思ってるのに
本当はちょっと、うらやましい。
そのときだった。
♪ピロンッ
スマホが震えた。
通知には、見たこともないアプリ名。
「MEMORIX:新しい記憶が届いています」
………記憶?なにこれ、入れた覚え無い…
不安になりながらも、私は指先でアイコンをタップした。
真っ黒な画面。
再生マーク。
そして、こう書かれていた。
「あなたに関係する記憶を再生します。」
え…どういうこと?
再生ボタンを押すと、動画が始まった。
映っていたのは__小さな公園。
秋の風。落ち葉が舞う午後。
そこにいたのは、私だった。たぶん、まだ幼稚園くらいの…。
でも__
その隣には、見覚えのある男の子が立っていた。
…同じクラスの、高橋くん?
どうして…?
私はその記憶を__
全く覚えていなかった。
「この動画、一体…誰が撮ったの?」
コメント
1件
なにこれ?!さいこ~じゃん!