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しの
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夜中の二時。
yaは自室の床に座り込みながら、ぼんやりスマホを見つめていた。
画面にはnoとのトーク画面。
『ご飯食べましたか』
『薬飲みました?』
『眠れないなら電話します』
優しい言葉ばかり。
なのに。
それだけじゃ足りない。
「……命令してよ」
小さく呟く。
頭が重い。
胸が苦しい。
何もかもどうでもいい。
でも、noの声だけは欲しかった。
もっと強く。
もっと逃げられないくらい。
ピコン。
通知が鳴る。
『まだ起きてるでしょう』
思わず笑ってしまう。
『なんでわかったの』
数秒後、既読。
『yaくん、今からそっち行きます』
心臓が跳ねた。
ーーーーーーーーーーーーー
五分後。
noは部屋へ入るなり、眉を寄せた。
「……また何も食べてないですね」
机の上を見れば分かる。
コンビニのゼリーだけ。
yaはベッドに座ったまま掠れた声で言った。
「食欲ない」
「食べようと思わない」
「…そういう問題じゃありません」
noは近くのコンビニで買ってきたななちきとおにぎりを袋から取り出した。
その姿を眺めながら、yaはぼんやり思う。
ななちき、、、俺が学校帰りによく食べてたやつ…。
好きなもの、好きなこと、noさんは全て覚えてくれてる。
ほんとうに、この人は優しい。
優しすぎる。
だから…この人に壊されてしまいたいんだ。
「……noさん」
「なんですか」
「俺のこと、かわいそうって思ってる?」
noの動きがピタリと止まる。
yaは続けた。
「壊れてて」
「学校も行けなくて」
「人も信じられなくて」
笑う。
「都合がいいよね、こういうの」
noがゆっくり振り返る。
その目を見た瞬間、yaはぞくりとした。
怒ってる。
「……yaくん」
低い声。
空気が変わる。
「そういう言い方、やめてください」
命令だ。
これは、ただの命令じゃない。
yaの呼吸がキュッと浅くなる。
「今、自分を傷つけようとしましたよね」
「……別に」
「誤魔化さないでください」
強い口調。
それだけで頭が痺れる。
noは普段、できるだけコマンドを抑えている。
yaが壊れすぎていることを知っているから。
でも、たまにそうじゃない日がある。
「ちゃんと僕を見て」
yaが反射的に顔を上げる。
視線がぶつかる。
逃げられない。
「yaくん、自分を雑に扱うの禁止」
「ご飯食べる」
「今日は僕の前でちゃんと息してください」
命令が落ちるたび、身体が熱くなる。
安心する。
縛られる感覚が気持ちいい。
これは、俺がサブだから…?
yaは震える指でおにぎりを受け取った。
一口食べる。
noが少しだけ表情を緩めた。
「……偉いですね」
その言葉だけで心が、目元が、じんわりと熱くなる。
認められた。
必要とされた。
もう、、、それだけでいい。
「……noさん」
「はい」
「俺、普通に戻りたくない」
noの動きが止まる。
yaは笑った。
壊れた笑い方だった。
「怖いけど」
「noさんにぐちゃぐちゃにされる方が安心する」
静かな沈黙。
noは俯いたまま、しばらく何も言わなかった。
やがて。
「……僕を試さないでください」
掠れた声。
「僕、yaくん相手だと本当に駄目なんです」
苦しそうだった。
でもyaは、その顔が好きだった。
自分に狂ってくれる顔。
自分だけで理性を失くしてくれる顔。
「じゃあ、もっと駄目になってよ」
その瞬間。
noの手がyaの顎を掴んだ。
びくりと肩が揺れる。
「……っ」
「煽らないでくださいッ」
敬語なのに、声がひどく乱暴だった。
近い。
息がかかる距離。
「俺がどれだけ我慢してると思ってるんですか」
yaはぼんやりnoを見上げる。
怖い。
でも嬉しい。
この人なら壊されてもいい。
むしろ。
壊してほしい。
「……命令して」
無意識に零れた言葉。
noの瞳が揺れる。
すると、ぷつりとnoの何かが切れた表情になった。
と、次の瞬間。
どさっ
「……ベットからあっちの椅子へ移動して」
「足閉じて」
「僕から離れて」
「また、、僕はyaくんに、、、、!!!」
甘く低い声が落ちた。
yaの頭が痺れる。
(noさんの言葉全てを、従っていたい。
全部、全部全部全部全部!!!!!
でも、もっと、もっとnoさんといたい!!
いや、noさんを困らせてる!!俺のせいでnoさんが苦しんでる、ちゃんと言うこときかないと、
でも、でも…‼︎)
yaは頭を抱えた。
noはそんなyaを見て、苦しそうに言った。
「…ほんと、危なっかしい人ですね……」
「ya…くん❤︎」
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コメント
7件
ゾクゾクして血の気が引くような、二人の関係性が見られた話でしたね。命令されて壊されたいゆあんくんを相手になんとか必死に抑えているなおきりさんがゆあんくんを守るためのコマンド(ゆあんくんからしてはそうでは無い)をして少し苦しむ様子がすごくリアルです。ゆあんくんもなおきりさんへの愛や要求欲が多くみられて本格的に壊されにいっていることがわかります。読み終わった後、なんとも言えない気持ちになると同時に満足感もあります。 相変わらず表現がすごくリアルで上手でしたぁ〜!!🥰💕どのような結末を迎えるのかが楽しみですっ!!😊ありがとうございました!!!!🫶💞💞
読ませていただきました……「壊したくない、壊されたい」、もうこのタイトルからして心臓にくるものがありますね。特に第2話、noさんが「僕、yaくん相手だと本当に駄目なんです」って掠れた声で言うところ、ぞくっとしました。自分を雑に扱うの禁止って命令された瞬間のyaくんの反応、すごくリアルで……壊れかけてるからこそ、縛られることに安心するっていう感覚、すごく伝わってきました。続きが気になります、次も読ませてください🌙