テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#まぜあと
2,321
760
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
――バンッ。
乾いた銃声が響いた瞬間、視界がスローモーションみたいに歪んだ。
……けど、痛みは来なかった。
まぜ太「……え?」
目の前に、誰かの背中があった。
ばぁう「……ったく、遅ぇんだよ」
ロゼ「ギリギリすぎるでしょ…!」
弾は、ばぁうの腕をかすめて地面に逸れていた。
蘭「ちっ……邪魔が入りましたか」
ばぁう「好き勝手やってくれたなァ…」
その声、さっきまでの余裕とは全然違う。怒りが滲んでる。
ロゼ「まぜ太くん、大丈夫ですか?」
まぜ太「……あぁ、助かった」
けど、安心してる場合じゃない。
あっとはまだ俺の上に乗ったまま、無表情でこちらを見下ろしてる。
まぜ太「……あっと」
あっと「……」
反応がない。
けどさっき、一瞬だけ――
「ま、ぜ」って、言った。
まぜ太「まだ、いるんだろ……中に」
俺は、あっとの腕を掴む。
まぜ太「戻ってこいよ……あっと!!」
その瞬間――
あっと「……ッ、う……ぁ」
ビクッと身体が震える。
蘭「無駄ですよ。そんな感情論で――」
あっと「……ま、ぜ……」
蘭「!」
確かに、今……!
ばぁう「効いてる!」
ロゼ「そのまま続けて下さい!」
まぜ太「いいか、あっと!お前、こんなとこで終わる奴じゃねぇだろ!」
あっと「……ぅ……ああああああああッ!!」
突然、あっとが頭を抱えて叫ぶ。
その隙に、俺は体勢を入れ替えてあっとを押さえつける。
蘭「チッ……」
蘭が銃を構え直す。
蘭「なら、まとめて消しましょうか」
そのとき――
ころん「……やめろ、よ……」
全員の動きが止まった。
倒れていたはずの師匠――ころんくんが、ゆっくりと顔を上げていた。
あっきぃ「……師匠……?」
ころん「……まだ、終わってねぇだろ……」
血だらけなのに、笑ってる。
ぞくっとするくらい、強い目で。
ころん「……全員、取り戻すぞ」
その一言で、空気が変わった。
絶望しかなかった戦場に、わずかな“逆転の火”が灯る。
蘭「……面白い」
蘭は口元を歪める。
蘭「なら、足掻いてみなさい。どこまで持つか――見てあげますよ」
まぜ太「……望むところだ」
俺は、あっとを見下ろす。
まだ苦しそうにしてるけど――
確実に、“戻りかけてる”。
まぜ太「絶対、連れ戻す」
戦いは、まだ終わってない。