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夜の焦り
布団の中は静かなはずなのに、頭の中だけがうるさい。
明日の実習のことが勝手に浮かんで、失敗した場面ばかり繰り返される。
呼吸が浅くなる。
「……疲れた。」
声に出した瞬間、余計に現実になってしまう。
「疲れた……」
もう一度。
でも、言ったところで軽くならない。
むしろ焦りが増える。
「寝なきゃ……明日あるのに……」
⸻
「👁️🗨️。」
声が落ちる。
Ი𐑼はそこにいる。
いつも通り。
表情は変わらない。
でも、その声は少しだけ早い呼吸を止めるように入ってくる。
「焦るな。」
短く。
⸻
👁️🗨️は布団の中で小さく身を縮める。
「でも……明日……」
「明日は今ではない。」
即答。
逃がさないけど、追い詰めない声。
⸻
Ი𐑼は続ける。
「今やることを一つにしろ。」
「寝ることじゃない。」
「落ち着くことだ。」
⸻
👁️🗨️の呼吸が少し乱れたまま止まらない。
「……どうやって……」
小さな声。
⸻
「息を数えろ。」
「吸って、吐け。」
「それだけだ。」
⸻
静かな命令。
でも強制じゃなく、“切り替えの手順”。
⸻
👁️🗨️はゆっくり呼吸を合わせようとする。
まだ焦りは消えない。
でも、少しずつ“考えの暴走”だけが弱くなる。
「……疲れた。」
もう一度つぶやく。
今度はさっきより少しだけ落ち着いた声。
⸻
「それでいい。」
Ი𐑼は短く言う。
「今は寝なくていい。」
「崩れないことが先だ。」
⸻
部屋は静かになる。
眠りにはまだ届かない。
でも、“焦りの中で溺れる状態”だけは、少しずつ外側に戻り始めていた。
コメント
1件
読み終えました。夜の焦りって、頭では分かっていても体がついてこなくて、余計に自分を責めてしまう——そのループ、すごくリアルで胸が苦しくなりました。そんな中でᲘ𐑼の「今は寝なくていい。崩れないことが先だ」という台詞が、とても優しくて、でも逃げ道をくれない感じが印象的でした。焦りを否定せず、ただ「落ち着くこと」に集中させる静かな距離感が、この二人の関係性をとても丁寧に描いているなと思いました。かほさんの言葉選び、好きです。