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_▽side : you__
桜散り行く季節、春
それは、出会いの季節でもあり、
共に別れの季節なのである。
そんな出会いと別れの季節、
私達、高校三年生にとっては別れの季節。
顔をぐしゃぐしゃにしながら
「卒業しないでくだざい~~~!!!」と
泣きついてくるのは部活動の後輩たち。
彼女達を力付くで離してもらい、
親友と話し込んでいると
くい、と袖の引っ張られる感覚がする。
親友はニヤニヤと気持ちの悪い笑みを浮かべる。どうにかして欲しいものだ。
袖の引っ張られた方向に顔を向けると
下を向き顔を耳まで真っ赤にしながら
話し掛けようとしている加賀美君が居た。
「あの…着いて来てくださいませんか…?」
私は二つ返事でオッケーした。
加賀美君はスポーツ万能成績優秀の
超完璧人間。それに加え有名企業の
時期社長となれば金目当ての奴等が
わらわらと加賀美君の周りに集まってくる
少々胸糞が悪かったので、蹴散らしたのを
覚えている。その時の加賀美君の表情が
少し変だったのが印象的だった。
今みたく顔を真っ赤にしていたのだ。
そんな加賀美君との出会いをもんもんと
思い出しながら加賀美君に着いていく
加賀美君に連れてこられた場所は
立ち入り禁止場所の屋上だった。