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れもんてぃ🍋
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童磨に翻弄されっぱなしだったしのぶだったが、蕩けきった瞳の奥にふと、彼女らしい負けず嫌いな光が灯った。「……やり返さないと、気が済みません」
弱々しくも意志の籠もった声でそう呟くと、しのぶは童磨の首をさらに強く抱き寄せ、今度は自分から彼の唇を奪った。不意を突かれた童磨が目を丸くするのも構わず、彼女は奪われた酸素を取り戻すかのように、貪欲に彼の口内へと舌を滑り込ませる。
「んっ……ふ、ぅ……」
それは、先ほどまでの童磨のリードを上書きするような、執念すら感じさせる深い接吻だった。しのぶは彼の舌を自分の口へと誘い込み、肺に溜まった熱い吐息をぶつけるようにして、互いの呼吸を分かち合う。童磨から流れ込んでくる空気は、彼の体温を帯びて驚くほど甘く、しのぶの全身に更なる活力を与えていく。
まるで溺れる者が空気を求めるような、激しい「酸素補給」。
「……んむ、は……っ。……どうですか、童磨さん。あなたの……空気、全部私が、吸い尽くしてあげます……っ」
唇を離したしのぶは、肩を上下させながら勝ち誇ったように微笑んだ。その頬は薔薇色に染まり、額には珠のような汗が浮かんでいる。
童磨は一瞬、呆然とした表情を見せたが、すぐにその顔を狂おしいほどの歓喜に歪めた。
「……最高だよ、しのぶちゃん。まさか君の方からそんなに激しく求めてくれるなんて……。心臓が止まっちゃいそうなくらい、幸せだ」
彼の興奮は最高潮に達し、しのぶを抱きかかえる腕にさらに力がこもる。繋がったままの腰が、彼女の積極的な姿勢に呼応するように、先ほどまでとは比較にならないほど激しく、深く突き上げられた。
「あ、ぁっ! ……そんなに、強く……っ!」
「お返しだよ。僕の空気を全部あげた代わりに、君の全部を僕に頂戴!」
リビングに響く肉体同士のぶつかる音と、酸素を奪い合うような荒い呼吸。シェアハウスの夜は、二人の意地の張り合いと深い愛着が混ざり合い、熱狂の渦へと飲み込まれていった。
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