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⚠️嘔吐表現がありますがっつりではないはずです、仄めかしてはいます
でも無理な人は引き返してください
rm view___________
みんなで遊びに行く日は、うんと元気でありたい
馬鹿騒ぎして、ふざけて、楽しくありたい
だって楽しまなきゃ、絶対損だから
rm「っは、はぁっ、ゃばぁぁぃ!!!」
約束の時間に間に合わせるのは大人の鉄則、だけど、今日に限ってなんか気分で行く気にならなかった自分がいた
そのせいで、待ち合わせ時間まであと1分
集合場所である、ふうはやの家までまだかかる
rm「ぅぅやばい!!普通に遅刻しそう!走るのしんどい!」
普段運動なんてしないんだ、家でゲームばっかしてんだから
それでも、遅刻は確定していてもできるだけ早く着きたいから
rm「ぉ、え!しゅうとじゃん!!!」
走っていれば、前方に見慣れた背中が映る
壁伝いにゆっくりと歩いていた赤色のオーバーオールがこちらを向いた
shu「……っ、りも、こん」
rm「なんだよしゅうとも遅刻かよ〜、一緒に行くか!」
疲れていそうな顔をしたしゅうとに笑顔を向けて、彼に合わせて隣を歩く
時折こちらを心配そうに伺う様子が見て取れたが、特に気にかけず進み続ける
とはいえ無言はなんかダメな気がする、うん、無言はダメだ
どうしてそう思ったのかわからない、でもとりあえず、沈黙がないように淡々と、適当に言葉を乗せていく
しゅうとからは相槌か、時折咳なんかをしていた気もしないでもない
shu「……なぁ、っ、りもこん、も、」
rm「………へ、な、なに?」
shu「………ぃ、や、」
ふうはやの家についても、しゅうとは塀から手を離そうとせず、なんなら体さえ預けたままこちらを見ている
rm「しゅうと?…ふうはや、そのままはいっていいって言ってたよ」
rm「腹痛い?支えようか?」
shu「………あぁ、ごめ、…ありがとありがと」
いつも以上に静かな彼に、特に何かを思うこともなく、しゅうとの手を握る
shu「あぁっつ……」
rm「なぁんかしゅうと冷たくね?冬の冷たさじゃん」
shu「……ちがう、俺じゃないよ」
とろりと溶け落ちそうな赤い瞳がこちらを覗く
どうしてそんな目で見てくるのかわからなかった
触れた手がなんだか異様に冷たくて、暑くなってきたこのくらいの時期には気持ちいいくらいだったから、興味本位で彼の頬にぺたぺたと触れる
……やっぱり冷たい
shu「うぅ”……あついって……」
rm「ごめんごめん、ほら入るよぉ」
玄関を開けて、部屋の中に入る
奥から漂う薄らとした冷気が、自分たちを優しく歓迎していた
体が揺れる、しゅうとに体重をかけられている?
shu「……ゃばぃ」
rm「………………ぇ、?」
___________ドッッ
俺の体を支えにしていたはずのしゅうとが、突然前に倒れて四つん這いになり、苦しそうに咳をする
rm「……しゅ、と、?」
奥の扉が勢いよく開かれ、聞き覚えのある声が二つ飛び交う
「「しゅうと!!!!!」」
___________ごぽっっ
なんの液体の音かは、視界に映らなくてもわかった
つんと酸っぱい匂いが鼻をついて、自分まで不快感を抱く
苦しそうな最年少を囲うように、上2人がしゃがんで声をかける
緑が奥へと走っていき、ピンクは背中を摩り続ける
fu「りもこん、おまえもっっ!!」
rm「ぁえっっ」
突然名前を呼ばれて、体を揺らす
袋と雑巾を複数持って、ふうはやがこちらを、怒ったように見つめている
fu「っくそ、あっちいってろ!!!」
どたどたと騒がしい足音を立ててこちらへ来たかと思えば、俺の腕を引っ張ってリビングへ連れていき、玄関に続く扉を閉められる
rm「……ぇ、え、?」
突然、1人になる
扉の奥で、袋の音と、かざねの声と、ふうはやの声がする
おれは、俺は?おれ、
rm(…きづ、かなかった、)
俺、最初から一緒にいたのに、最後まで気づかなかった
いや、そうじゃん、そういえば、確かに苦しそうだったかも
なんで、なんでおれ、
“あっちいってろ!!”
rm「っ、ぁ、」
目の前の扉が開く、入ってくるのはかざねだった
kz「!!!」
俺と目が合うなり、少し驚いた顔をして、酷く顔を顰める
その顔が、あまりにも怖かった
kz「っなんで、立ったまま、!」
rm「…か、ざね、……ぉれ、なにしたら、」
kz「いい、何もしなくていいから」
rm「…へ、」
顔を顰めたまま、かざねは俺の手を取って、先ほどのふうはやよりは優しく引っ張り出す
ふと、握った手元に目を向けては、顔の歪みを強くした
kz「…んでこれで来たんだよ…!」
rm「っ、」
かざねの呟きにどくりと心臓が嫌な音を立てた気がした
頭が回らない、なんか言われてる気がする
でもそんなことより、顔や首、いろんなところを触られて、より深くなるかざねの顔が怖くて、目を向けられなかった
体が震えたまま引っ張られて、連れて行かれるのは別の部屋
入った瞬間手を離されて、かざねは押入れから押し入れから敷布団を2人分取り出して広げていく
布と布が擦れる音、かざねの声、ドアの向こうから、こちらに向かってくる音
そのどれもが騒音になって、慌ただしく脳をかき乱し、酷い頭痛を生んでいた
また何か言ってる、引っ張られて、今度は布団の上へ
そのまま、かざねは手を離してドアの向こうへ
rm「……は、っ…ぁ、」
今の状況が、とんでもなく不味いことくらい誰だってわかる
視界が歪む、頭が痛くて、どうにも呼吸がうまくいかない気がする
耳が馬鹿になってきた、砂嵐のように音が鳴り続けて、外界の音が飛ばされる
部屋に誰か入ってくる
もう一つの布団の上に、……しゅうとが寝かされる
体が揺れる、ふうはや、だ、
なんか言ってる、なに、ごめん、聞こえない
上着を脱がされる、頭のゴーグルを外される
なに、どうして、いやだ、返して
それ俺のアイデンティティの一つだよ、ずっと前からそうだろ?取らないでよ
他でもないお前らが、俺からそれを取らないでくれよ
抵抗すれば、歪んだ顔が視界に映って、本能がダメだと叫ぶ
彼らに抵抗したらダメだ、また抵抗したら、その時は、
___________嫌われる
___________いや、もうこれ、嫌われてね?
rm(ごめん、俺何もできなくて、ごめんってば、)
心臓の音がする
…やばい、ブラックアウトしそう、おちる、
最後に覚えてるのは、
fu「っだめだ!!」
そう叫んだ、彼の声
___________
___________
___________
rm「っ!!!」
意識が浮上する
涼し目の格好で来たのに、ぐっしょりと汗をかいて、まだ頭も痛い気がする
体を起こせば濡れた手拭いが落ちてきた
………手拭い?
額に乗せられていたのか?なんで俺に?
乗せるなら、しゅうとだろ___________
rm(…しゅうと!!!!)
先ほどのことを思い返して、横を向けば、苦しそうに寝ている彼の姿
手拭いに触れる………温い
頭元にある氷水に緩くなった手拭いを浸して、震えて力も上手く入らない手で絞る
額の上に冷たくなった手拭いを乗せてやった瞬間、どっと涙が溢れてきた
ごめんしゅうと、気づけなくてごめん
苦しそうだったのに、何もできなくてごめん
2人は、あんなにちゃんと動いてたのに
俺だけ、何もできなくて
俺だけ、何もさせてもらえなくて
役立たずで、ごめん、
shu「………りも、こ、?」
rm「!!」
赤い瞳がこちらを向いて、少し濡れた俺の腕を掴んだ
shu「…なにしてんの、、?なんで泣いて,」
rm「…あつそうだった、から、」
shu「ぁ、あぁ、ありが……ぃや、ちが…ダメだって、寝てなきゃ」
しゅうとが体を起こして、俺の首や額に触れる
その手は、やっぱり冷たい
rm「…体調悪いの、気づけなくてごめんね、しゅうと」
shu「…りもこん悪くないよ?」
あぁ、彼は優しい
温厚で、滅多に怒らない長男属性の彼だから、俺はよく甘えて我儘を言う
その優しさが、今は毒だ
rm(…みんなと楽しく遊びたくて、来たのに)
しゅうとに気を遣えなかった上に、何もできなかった
“あっちいってろ!”
“んでこれで来たんだよ”
“だめだ”
彼らの声が反芻する、涙が止まらない
目の前の彼が何かを言ってる気がするけど、それすら頭に入ってこない
ちゃんと話を聞かないと、聞かないといけないのに
ぎゅっと抱きしめられた感覚がして、それでもうまく動かない体に諦めをつけた
もう、それ以上は何も覚えてない
fu kz view___________
動画とか関係なしに、ふうはやの家で遊ぼうという話になって、一番最初に来たのはかざねだった
2人で、しゅうととりもこん、遅い方に罰ゲームでもやらせるか、なんてふざけ合っていれば、何から玄関から音がする
……これは、2人とも一緒に来た感じだろうか
迎えてやろうと思ってドアへ近づいて、
___________ドッッ
fu「…え」
何か大きなものが倒れたかのような鈍い音
急いで開ければ、うずくまったしゅうとの姿があった
fu/kz「「しゅうと!!!!!」」
___________ごぽっっ
状況把握、熱中症か、いや、普通に体調不良か
かざねは真っ先にしゅうとのもとへ駆け寄って、ふうはやは物品をもとめてリビングへ
ふうはやが戻ってきた時に、その場で立ち尽くすりもこんの姿を見て息を呑んだ
……あいつもなんか顔色おかしくね?
……こいつも、体調が、?
fu「りもこん、おまえもっっ!!」
rm「ぁえっっ」
だとしたら、今この匂いが充満した場所に居させるのは不味い
彼の体調にはあまりにも悪影響すぎる、早急に別の部屋に移動させてやらないと
fu「っくそ、あっちいってろ!!!」
焦りやら混乱やらで、少し乱暴に彼の腕を取って奥の部屋へと連れていく
手が熱い、瞳も潤んでるのに、倒れてない方が逆におかしいくらいなのに
fu「ここにいて!」
そう叫びながらふうはやはかざねたちの元へ戻る
fu「かざね!」
kz「だめだ、ちゃんと熱あるわこれ…あれ、りもこんは?」
shu「…ごほっ、ごめん、」
kz「ちょ、しゅうと、大丈夫だからな,!」
苦しげなしゅうとが、涙と汗で顔を濡らしながら2人の方を向く
shu「…りもこん、俺より、体調悪いかも」
shu「…手、めちゃめちゃ熱かった」
fu/kz「……は、」
しゅうとの手は、熱い、体も全部、煮えたぎって苦しいのが伝わってくるくらいには熱い
りもこんが、これより熱い?
先ほどりもこんに触れたふうはやは即座に理解したが、かざねは少し時間がかかったようだった
fu「かざね、奥の部屋で布団用意して欲しい、りもこんも先に寝かせてて」
kz「おっけ、!」
ふうはやの指示に従ってかざねはリビングへ向かう
しかし扉を開いた瞬間、目の前にりもこんが立っていた
kz「!!!」
まじか、確かに顔色おかしい
呼吸も弱い気がするのに、なんでそこに立ったままなんだ、どう考えても辛いだろ
kz「っなんで、立ったまま、!」
rm「…か、ざね、……ぉれ、なにしたら、」
kz「いい、何もしなくていいから」
rm「…へ、」
この期に及んでなにか手伝おうとする彼が痛ましくて、早く寝かせて楽にしてやりたい思いが先走る
りもこんの手を取れば、しゅうとの言っていることがわかるくらいには熱かった
kz「…んでこれで来たんだよ…!」
なんでこれで手伝おうなんて思えたんだ、絶対無理だろ
体温、脈拍、顔色、全部危うい気もするし、初夏にしては汗をかきすぎている
kz「辛いだろ、向こうで寝よう…りもこん?」
反応のないりもこんの体を揺らす
怒られた後の子供のような、迷子のような、不安ばかりが詰まった顔をして、彼は視線を下に向けたまま
まずいこれは、結構まずいかもしれない
……声,届いてないかも
仕方なくそのまま引っ張って、奥の部屋へと連れていく
布団の準備、その間も彼はドアの前で立ち尽くして、時折ぐらぐらと体を揺らしては目を瞑って耐えてを繰り返す
体調不良を自覚しているのかいないのか、わからない程度に、彼の言動はめちゃくちゃだ
声をかけても反応しない彼を布団まで連れて行って座らせる
kz「楽な状態になってて、りもこん、」
きっと届いてない、でも抵抗しないから、不安ではあるが彼を置いてふうはやたちの元へ向かう
fu「寝かせた?」
kz「いや寝てないかも、結構、かなりまずそう」
fu「あいつ喉に違和感ないと気づかない時あるからな。ワンチャン気づいてないわ」
喉の違和感…そうか確かに、鼻声なのはいつもと変わらなかった気がする
ふうはやがしゅうとに肩を貸してりもこんのある部屋へと向かう
布団の上には、先ほどと同じ体制のりもこんがいた
部屋に響く音に時折体がぴくりと反応している、…音がダメか、聴覚過敏の状態かもしれない
fu「りもこん、おい、」
ふうはやが小さくりもこんを揺らす
ゆっくりと彼がふうはやを見て、小さく謝った
fu「…暑いだろ、服脱ごう。頭痛いならゴーグル外そう。楽になるから」
届いているかも曖昧な彼に、今から何をするか的確に説明するふうはや
案の定、衣類やゴーグルを脱がす段階でりもこんはいやだいやだと声を漏らしながら小さく抵抗した
寝転んだ状態のしゅうとも辛そうに2人を見つめている
fu「一旦水飲もう、汗やばいから…りもこん?」
りもこんの体が不自然に揺れだす
呼吸音、高く異常な空気の漏れを、かざねとふうはやは聞き逃さなかった
kz「過呼吸!!!!」
fu「っだめだ!!落ち着けりも!!!」
___________がくり
ふうはやの腕の中で、水色の彼が完全に脱力した
うぅ”〜……と呻き声をあげながら、それでも意識はない
全員が息を吐く、こんなに酷い状態になるのか、人間って
fu「冷えピタないわ、お粥の材料もない」
kz「一人暮らしだしね、俺買ってくるよ」
fu「あぁまじか、ありがと」
fu「そうだなぁ…一旦今日はうちで泊まってって。着替え用意するわ」
shu「…うん、」
kz「ありがとうー」
ある程度今後の話をして、ふうはやとかざねは部屋を出ていく
___________それからしばらくして、目を覚ましたしゅうととりもこんの世話をして
あぁでも、数日しばらくは、りもこんは疲れのせいか少し心ここに在らずの状態があった
でもそれも、あくまで数日の話
しばらくすればみんなそんなこと忘れ去って、いつも通りの日常に戻っていった
それが、今から3〜4ヶ月くらい前の話
________なんで、今そんなこと思い出したんだろう