「…あれ?」
私、星乃一歌は見知らぬ土地にいた。
木々が風に揺れて音を立てる。どこからか小鳥のさえずりが聞こえる。でも、どこか違和感がある。まるで、現実じゃないような。
「…私、どうやってここに来たんだろう」
私は、ここに来るまでの自分の記憶を辿る。
「ねえ、みんな。今日は練習休みだし、何かしない?」
志歩が提案する。今日はLeo/needの練習がお休みの日。みんなで、今日何をしようかと話し合っている。
「みんなでショッピングに行く?」
穂波が提案する。すると、咲希が言う。
「ショッピングもいいけど、前のお休みもこの前のお休みもショッピング行ったし、別のことしない?」
私は頷く。
「そうだね。私もたまには別のこともしたいな。」
「そっかぁ…じゃあ何する?」
穂波が聞くと、咲希が元気よく言う。
「みんなでこのゲームしない?」
咲希がゲーム機とソフトを持ってくる。どうやら、RPGゲームのようだ。
「へえ、RPGゲームか…でも、RPGってほとんどのゲームが一人プレイ専用じゃない?」
「実はね、これは多人数プレイ対応のRPGなの!だから、やってみよう!コントローラー持って!」
咲希が言うと、みんなコントローラーを持つ。
「じゃあ、ゲームスタート!」
咲希がゲームをスタートすると同時に、私は視界が真っ暗になった。
「…もしかして、あのRPGゲームのせいなのかな」
とりあえず探索してみよう。そう思い、私は歩くことにした。
「それにしても…誰もいないな」
この辺りに人は住んでいないのだろうか。でも、どこかに誰かはいるんじゃないかな… そう思い、道を左折しようとした時、何やらバッジが落ちているのを見つけた。拾って見てみると、なんだかキラキラしている。試しにつけてみると、バッジが喋り出す。
「こんにちは、勇者様。私、ソフカンと申します。以後、お見知りおきを」
バッジが喋っているのを聞き、私が戸惑っていると、バッジが説明する。
「すみません。驚かせてしまいましたね。実は、私、元は人間だったのですが、魔王の力によってバッジになってしまったのです。」
「そ、そうなんですか?…そうだ、ここってどこなんですか?私、いきなりここに来てしまったみたいで」
「ここは、グレーテル森林です。そして、勇者様。あなたはこの森林を抜けた先にある、マーガレット村に行ってほしいのです。」
「な、なんでですか?というか、勇者様って…?」
「詳しい話は村に着いてからします。まずはこの森林を抜けましょう。」
そう言われ、私は森林を進んでいった。とても入り組んでいたが、ソフカンの指示のおかげで、迷わずに進めている。そして、ようやく森林の出口が見えてきた。
「よし、急いで出よう。」
私は 森林から出ようとする。すると、突然コウモリが現れた。
「コ、コウモリ?」
ソフカンが説明する。
「どうやら魔物が現れたようです。勇者様、このコウモリはヤモンといいます。ヤモンを倒してしまいましょう。勇者様、武器はお持ちですか?」
「ぶ、武器なんか持ってないです…」
「では、木の枝を拾ってください。その木の枝でヤモンを倒しましょう。」
私は木の枝を拾って、ヤモンに攻撃した。数発攻撃すると、倒すことができた。でも、けっこうヤモンからの攻撃も受けてしまった。
「お疲れ様です、勇者様。さっそく森林を抜けて、村に行きましょう。村に着けば、ゆっくり休めます。」
私は、森林を抜けて、村へ歩き出した。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!