「あ…、いとまくんも居たんだ。」
「はい…!」
カラオケをして、少し穏やかになった心がまた…。
「みこちゃんは誰とカラオケ来てるの?」
そう言うとすちくんが顔を傾げた。
どこかで その仕草が可愛いと思ってしまった。
「あ、らんらんとだよ。」
「そうなんだ…。らんらんと…」
何か考えている様子。すちくんが何思ってるか分からないよ…。
「あ…、俺ジュース入れてくるんで、2人で喋っててください!」
いとまくんがそう言う。空気を読んだかのように。
また 沈黙。
「…みこちゃんっ。」
「っ…。どうしたの?」
沈黙の中自分の名前が響いた。
「みこちゃんてさ…。」
『みこちゃんてさ…。』その言葉のあと 凄く間が空いた感じがした。
「やっぱ、なんでもないっ…。ごめんね。」
すちくんが何で その 『ごめんね』の4文字を言うのかがイマイチ俺には分からなかった。言うのは、多分俺の方なのに。
そしてまた沈黙。何も話さないままいとまくんが帰ってきた。
「あ、ジュース入れてきまs…」
「ひまちゃん。行こっ。」
「…えっ!?ちょ。すちくん!?」
すちくんに言われるまま連れていかれるいとまくん。何が起きてるのかよく分からない。
「みこちゃん、またね。」
あ、…そう言われた時、言葉が出なかった。
『みこちゃん、またね。』と言ったすちくんの背中を眺めながら。
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