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…はっ。いつのまに寝てたんだ、私。
あれ…ここどこ?って、隣にこはねいる。なんだ、夢か…
ん…?
そこには一枚の紙切れが入った封筒があった。こはねはまだ寝ていたから、起こさないように静かに封筒を開ける。紙切れを取り出そうとして、手をかけ、少し文字を読んだだけで私に激痛が走った。
だってそこには。
「小豆沢こはねと白石杏で戦え。」
なんてことが書いてあるから。私はこはねを急いで起こした。
「ねえこはね…私達戦わなきゃいけないの…?起きて…起きてよ…」
私の目からは何滴もの雫がこぼれ落ちていて、目に力を入れて出ないようにしようとしてもポタポタと流れ落ちてくる。こはねもそれに気づいたのか、目を覚ましてくれた。こはねが私に放った言葉はとても優しい声に聞こえた。
「杏ちゃん、とりあえず落ち着いて、ほら、何があった?」
本当は言いたくない。でも言うしかない、でも言ってしまえば私達の相棒という関係は終わってしまうのか?と言う二つの考えが私の思考を過ぎる。関係が終わってしまうのは流石に嫌だ。でも、そう思いながらここで暮らすのも嫌。そうだ、言わないと何も始まらない。言うしかないんだ。
と、こはねにその事実を話すことを決心した。
「実はね…、_____で…。」
さっき見てしまった紙切れに、何が書いてあったのか、何が起きているのか、今わかっていることを真剣に話してみた。こはねも、私と同じように泣いてしまうのか、と考えながらその真実を話す。でもこはねは、涙なんて流さなかった。
______何で?私の事そんなしか思ってなかったの?と悲しげに思う。でも、こはねはそんな人じゃない。そんな酷い人と相棒になった覚えは私には無い。だから、多分こはねはいい考えを出してくれるのだろう、と思い安心していたが安心できた時間はすぐに終わってしまった。
「うん、分かった。多分そこにある物で戦えって事でしょ?なら私は自害するから。杏ちゃんは次に行って?」
え…?どう言う事?こはねは死ぬの?こはね…?何でそう言うこと言うの…。今まで一緒に過ごして、一緒に進んだ道は?一緒に相棒として、そしてVivid BAD SQUADとして皆んなであの伝説の夜を超えるんじゃなかったの?超えないの…?4人の内1人でも欠けたらそれはVivid BAD SQUADじゃないんだよ?何で…何でよ!!!
「自害しなくても2人で行ける道はあるかもしれないんだよ…?そんなに早まらないでよ…。ほら、もしかしたらあの扉さ、開くかもしれないでしょ?」
一度、ガチャ、ガチャと、扉の取手を捻ってみる。本当に片方は死なないと行けないんだ…
と思っていたのも束の間。何故か扉が開いたのだ。
「やった!やったよこはね!!扉が開いた…?あれ、こは、ね。?」
振り向いた先には血まみれで心臓付近にナイフが刺してあるこはねがいた。何やってんの…?え、?こはねに置いて行かれた、?
「杏ちゃん、生きてね…私の分まで。ゴホッ…じゃあね、杏ちゃん、頑張ってね…」
こはね…?え、?何で?4人で超えるんじゃなかったの?先に行かないでよ…あぁ、何でこんなゲームに…もう嫌だ…でも、次からはどんな人に当たっても必ずこはねの分まで生きるから、絶対に殺してやる。こはねの分まで私が生きる。じゃあ、次のラウンドに行ってくるね…こはね…!
第一ラウンドー小豆沢こはねVS白石杏
勝者ー白石杏
小豆沢こはね死亡理由ーナイフで自害