あの日から後のことはほとんど記憶がない
彼のいない当たり前の日々をテープを巻き返すようにリピートしているように淡々としていただけだ。
最近では彼とも話せていない、
いや…。
話したくない、、、、会いたくなかった
今彼と話してしまえばあってしまえば気づかれてしまいそうだから。
それでも私の頭の中に浮かんでくる言葉はどれを覗いてみてみたとしても後悔ばかり。
沈んでいく気持ちで今日も家に行く帰り道
聞いたことがあるような声に呼び止められた
「アキラ君!」
振り返るとそこには超学生さんがいた。
「……、どうか…しました?」
「いや気遇ですねこんなとこで会うなんて?学校の帰りですか?」
「はい……」
なんて私は愛想なく返した
少しの間を開けて彼が返す。
「……、悩みがあるなら僕、聞きますよ……?」
「いえ悩みなんて、」
「友達から聞きました『最近アキラが浮かない顔してる』って」
「…………」
「ここじゃ言いにくいこともあるでしょう僕の家が近くなのできてください」
私は返事はせずに静かに頷いた
「で…悩みってなんですか?」
「…………」
私は黙りこくったままだった
正直なところあんまり言いたくない
言ってしまって彼のことを思い出してしまうのが嫌だ…
でもきっと自分自身は誰かに話を聞いてもらいたいのだろうか……
なんて、……矛盾しているな
しばらくすると彼はなにか察したように言った
「セラフくんのことですか…?」
私は頷く。
そして今まで閉じていた口を開いた
「セラ……おの………隣が…私じゃなく無…るのは………いや…なんです………。」
喉から絞り出すような精一杯の声で
「またッ……一人に……なる……のはいや…(泣)ポロッ」
泣いている私の背中を彼は静かに相槌を打ちながらさすってくれていた
溜め込んでいたものが涙として溢れ出てしまう
あんまり人前では泣いて弱いとこを見せたくないのにな………
彼は口を開いて言う
「僕じゃ…だめですか…?」
「え…?」
「アキラくんの隣でいるのは…、」
「僕だったら…アキラくんを絶対にこんなふうに泣かせません」
「アキラくんを一人にはしません…」
「だから…アキラくんの隣でいるのは…僕じゃ… だめですか…?」
コメント
1件
めちゃくちゃ好きです!