何時でも私は、君の“友達”だよ
「ねぇねぇ!真奈!」
『どうしたの?環奈』
放課後、隣のクラスから態々私に会いに来てくれる南 環奈。僕っ子で、カッコ可愛くて、器用で、私の大切で大s
「あ、あのね。秘密なんだけど、僕、、、、」
「好きな人が出来たんだ」
『、、そ、そーなの?!』
「ちょ、声大きいって!」
『あ、ごめんごめん笑』
「それで、夏祭り誘ってみたくて……でも、僕、ボーイッシュ系だからさ、、、どうなのかなって思って、、、、」
『大丈夫!環奈の髪だったら編み込み出来るし、ネイルとかメイクすれば可愛くなれるよ!私がしてあげる!』
「あ、ありがとう…!」
「本当に真奈が友達でいてくれて良かったぁ……」
『..私も、環奈が友達で良かったよ』
「えへへ…」
それから私は
いっぱい、いっぱい、
環奈の恋愛相談を受けた。アドバイスをした。
私と環奈が過ごすあと少しの時間を目一杯楽しんだ。
夏祭り当日
「あっ、来た、、、」
緑のグラデーションに、扇子や鞠が描かれている浴衣に編み込み+リボンをした髪の毛。ネイルもメイクも環奈と浴衣に似合うようにした。
これで振ったら許さないんだからな
『じゃあ、取り敢えず夏祭り楽しんでよ?告白するかどうかは、結局自分で決めるしか無いんだから』
「うん。ありがとう、真奈」
『お礼は、お土産話でいいよ笑』
「フラれたらちゃんと慰めてよ?」
『大丈夫!私が仕立てたんだから、今の環奈は最高に可愛い!自信もって!!』
「、、うん!」
『じゃ、私も友達のとこ行ってくるよ』
「行ってらっしゃい」
嘘だ。一緒に回る約束をした友達なんて居ない。こんな楽しいイベント、君以外と周りたくない。
『君となら、きっと、楽しいのに……』
『さよなら』
『私』
「そう言えば、真奈見当たらないな(ボソッ)」
「ん?何か言った?」
「ううん、大丈夫。ねぇ、次はあの屋台行ってみよ!」
「真奈〜〜〜!!!っ?!」
『あ!環奈!結局どうなったの?あの後!』
「それよりどうしたの?!その髪型!!」
「ボブじゃん!ロング好きじゃなかったっけ?」
『あ〜、、気分転換!!夏だし、やっぱりロングだと暑くてさ〜』
「へぇ〜……ロングも好きだったんだけどなぁ…」
そんな事言わないで
『まぁまぁ。冬頃には伸びてるだろうし』
ロング“も” なんて言って、、、、
そーゆーところが、、
『で?結局どうなったのよ』
「……/////」
これで、諦められる
「OK貰っちゃった/////」
さよなら、君を好きな私
初めまして、君の友達の私
『よし、なら今からカラオケで女子会やるぞ〜!』
「えぇ〜!?」
『ほーら、早く行くよー』
「うぅ…」
君としか行かなかったカラオケ
君としか行かなかった夏祭り
君としか行かなかったプール
君としか回らなかった文化祭
君としかしなかった紅葉狩り
君としかしなかった勉強会
君にしか見せていなかった成績表
全部、さようなら
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初めまして、君の友達の真奈だよ。……あ、ごめんごめん笑。初めましてじゃなかったね……… いつも君は、友達の私に会いに来てくれていたんだもんね。