フィクションです。
第五話
不安気な顔をして、優しく問いかける若井をよそ目に僕はキスをした。
いくら十数年の付き合いとはいえ、いや十数年の付き合いだから自分の思っていることを伝えるのは難しい。
だけど、伝えなきゃ…
若井が向き合おうとしてくれてるのだから。
「…信じてないよ、信じてないことは念頭において聞いてほしいんだけど、ね?」
「あの写真を見せられたとき…やっぱり若井は女の子と一緒になった方がいいんじゃないかって思った。…一瞬、だけど…」
長い沈黙の後今度は若井が口を開いた。
「分かってるとは思うけど改めて言うと…俺は元貴がずっと側にいてくれて本当によかったと思ってる。…親友としても、バンドメンバーとしても…恋人としても。」
「そんなこと言わせてごめん。でも、俺には元貴しかいないから。」
そう。分かってる。若井はこう言う奴だ。
だからこそ、自分の中に浮かんでしまった考えが許せなくてモヤモヤしていた。聞いてもらえてよかったな。なんかスッキリした。僕は若井が好きで、若井も僕が好き。その事実さえあれば十分だ。
というか…僕のせいとはいえ何でこんな格好でこんな話を……
そうだ…!
僕はソファから降りて若井のモノを口に含んだ。
「え、ちょっ…元貴、、?」
何が何だか把握できていない様子の若井。
手も使いながらぺろぺろと舐めて刺激を与える。ソコはいとも簡単に硬さを取り戻してきた。先っぽにじゅるっと吸い付く。
「あ…ッ」
大きくて入りきらないソレをめいっぱい口の中に含んで頭を前後に動かすと、さらに膨れ上がってきた。舌を裏側に沿わせると若井の声が高く上擦った。僕も思わず腰が揺れてしまう。
「ほんとッ…に、もとき…ダメ、ッ」
そんな言葉は無視して一心不乱に頭を動かす。
「イっちゃう、から…ッ、っあぅ、」
離すまいと唇を窄めて力を込めた、が抵抗虚しく口からぶるんと引き抜かれた。
「イく…ッ、あ”ッ」
刹那白くあたたかいモノが僕の視界を奪った。
「あっ、ごめん…もとき…そんなつもりは、…」
不思議と嫌な気分はしなかった。服従されている気がしてむしろ嬉しいというか…なんというか。若井には絶対言ってやらないけど。
「へんたい」
ニヤっと笑いかけて再びモノに口をつける。汚れてへにゃんとしたソレを綺麗にするように舌をつぅと滑らせていく。わざと少し時間をかけるようにゆっくりとしてみた。最後に仕上げのように根本まで飲み込んでからちゅっと全体を吸った。その頃にはまた元の硬さを取り戻して上を向いていた。
上目遣いで若井の表情を窺う。
ばちっと目が合った。顔を赤らめて、こちらに欲情した目を向ける若井に僕は思わず俯く。正直今の僕があられもない姿であることは自覚している。だけど改めてまじまじと見られると死にたいくらい恥ずかしくなってくる。
「見るなー」
「いや、無理でしょ。」
「…良かった?」
「そりゃ…もう。」
続きます。
コメント
2件
初コメ失礼します。 報道一気読みしました...!不安がる元貴さん、誠実な若井さん2人の思いがちゃんと通じて仲直り出来てよかった...! 仲直りのいちゃいちゃ最高です👍💕