テラーノベル
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Episode 3
「……ねえ、もっとお仕置きされたい?」
らんらんが耳元でわざと低く囁きながら、すちの首筋にゆっくりと唇を寄せた――その瞬間。
「……っ、もう無理!!」
それまで大人しくしていたすちが、急に火がついたように真っ赤になって、LANの胸を思いっきり突き飛ばした。
おっとりしたいつものすちからは想像もつかないくらいの素早い動きで、床から飛び起きる。
「あ、すち……!?」
LANがバランスを崩して後ろに倒れ込んでいる隙に、すちはリビングのソファに置いてあったお気に入りのもこもこ毛布をひっつかんだ。
そして、そのままベッドへとダッシュして、頭からすっぽりと布団を被ってしまう。
布団の塊のなかから、「もう知らない! お兄ちゃんのバカ!」という、完全にへそを曲げた(そして猛烈に照れている)こもった声が聞こえてきた。
「あはは、逃げられちゃった」
LANは床に座り込んだまま、思わず吹き出してしまった。
さっきまでの危うくて消えちゃいそうな雰囲気はどこへやら、今のすちはただの「照れ隠しで怒っている可愛い弟」そのものだ。
LANは立ち上がり、ベッドの横に腰掛けて、布団の塊を上から優しく抱きしめた。
「すちー、ごめんって。怒らないで?」
「……怒ってない」
「嘘つき。布団から出てきてよ、風邪ひいちゃうでしょ?」
「……らんお兄ちゃんが、いじわるするから出ない」
まだほんのり若い幼さが残る、拗ねた声。
その愛おしさに、LANの胸は温かいもので満たされていく。
「分かった、もういじわるしないから。……一緒に寝よ?」
LANがそう言って優しく布団をめくると、そこには涙目で、耳まで真っ赤にしたすちが、恨めしそうにこちらを睨んでいた。
だけど、LANがベッドに入って腕を広げると、すちは文句を言いつつも、トコトコと腕の中に収まってくる。
「……今日だけだからね」
「うん、ありがとう。おやすみ、俺の可愛いすち」
危うい弟は、やっぱりお兄ちゃんの手のひらの上が一番似合っている。
LANはすちの柔らかい髪にキスをして、今度こそ優しく、その体を抱きしめて眠りについた。
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コメント
9件
すちくん拗ねた...かわいい 何かとお兄ちゃん好きなのわかる
ああもう、すちが可愛すぎて胸がきゅんきゅんします……! あんなに強気な態度だったのに、急に「もう無理!!」って突き飛ばして布団に逃げ込む姿が想像できて、思わず笑顔になりました。照れ隠しで「お兄ちゃんのバカ!」って言いながらも、最後は素直に腕の中に収まるところがもう、完全にお兄ちゃんの手のひらの上ですよね。甘やかしたくなる気持ち、すごく分かります。優しい夜の空気感がたまらなかったです。