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駅からサティアンへ続く店の途中、老舗のアイスクリーム屋を見つけることができる。

見た目はこぢんまりとはしているが、休日の昼時などは繁盛し多くの客がその店の出すアイスを求めて列を作る。

実際にその味も確かなもので、夏に食べると格別だが、冬でもおいしく味わうことができると常連客は口を揃えて言う。

なぜここまで美味しいアイスが出せるのか。それはひとえにこの店の主人のアイスへの並々ならぬ情熱のお陰である。

「うちの息子がアイスをいっぱいたべりゅ、たべりゅよ!」

そう語る店主の目からはアイスへの深い愛情が伺える。店主の息子は先天性の全身性難病にかかり生まれてきたという。

そんな息子の大好物、それがアイスクリームであった。

店主は息子を喜ばすために仕事をやる傍らアイスを作っていたのだが、いつのまにかアイスの店を出しこちらが本業になるほどに腕が上達していた。

「アイス作りにはコツがありゅ、ありゅよ!」

トレードマークの白いもみあげをいじりながら、店主は本来企業秘密だというアイスの作り方をみせてくれた。

「まず、材料の牛乳と砂糖、バニラエッセンスを用意すりゅ、すりゅよ!」

冷蔵庫や棚からこれらの材料を取り出しスタッフの前に並べた店主は、おもむろにこれらの材料を飲みこみ始めた。

「全部たべりゅ、たべりゅよ!」

あっけにとられる取材陣のまえで次々と材料を口に含み飲み込んでゆく。

「次は氷をたべりゅ、たべりゅよ!」

冷凍庫を開け、そこにある大量の氷を休む暇なく口に入れ食べ続ける。

やがて、その時が訪れた。

厨房に突然ぎゅるるるるという音が鳴り響く。発生源は店主のお腹だった。

「でりゅ、でりゅよ!」

店主はおしりを突き出しその下に大きなボウルを置くと絶叫した。

「ああああああああああああああああああああああああああああああ(ブリュ、ブリュヨ!」

次の瞬間ボウルの中には、あのアイスがなみなみと入っていた。

そして客の要望に応じてこのアイスをコーンにのせたり、カップにいれたりするのだという。

大変な仕事だが自分にしかできない仕事でやりがいがありゅ、ありゅよと店主はもみあげを誇らしげに白くしながら語ってくれた。

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