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「もぉ……今日は散々だった……」
珈琲の良い香りが漂うこの場所で
彼……太宰治は1人呟く。
「何かあったんですか?」
店長が聞く。
「あぁそうなんだよ……」
「海に落ちるわ中也に会って煽られるわ」
「帰りに空き缶で転ぶわで……」
「それは災難でございますね」
「でしょ?」
「珈琲でも飲んで落ち着きましょう」
「ここの珈琲は絶品だからね」
その時、店のドアがカランと音を立て開く。
そこに立つ彼は、
私の想い人。
「太宰さん?どうしたんですか?」
「敦君!」
「聞いてくれ!今日は散々な目にあったんだ!」
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「それは大変でしたね……」
そう言い彼は優しく私の頭を撫でる。
「敦君……」
「君は本当に優しいねぇぇぇぇ〜!!!」
「わぁっ!?」
ガタンと椅子が音を立てる。
すると押し倒したような形になってしまった
「あ、あの……太宰、さん……」
「ごめん!!つい……」
「いいですけど……その……」
「恥ずかしい……です……」
彼は顔を真っ赤にして目を逸らす。