テラーノベル
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まだ片付かない部屋
山積みのダンボールの中
俺は冷たいペットボトルの水をセラさんへと差し出した
「ありがとう‥‥ねぇ、この部屋荷物部屋にしない?」
「今のうちに片付けなかったらずっとこのままじゃない?」
「それは知ってるけど‥‥じゃあ休まない?」
「さっきも休んでだけど‥‥セラさんって‥‥」
「だって疲れちゃったし、もう夜になるしさ」
「寝室は一応片付け終わったけど?」
「え?嘘‥‥早くない?」
荷物の中からセラさんが立ち上がり、腰を伸ばす
この部屋は元々荷物を置く部屋にしようって言ってたけど‥‥
まぁ、俺が時間ある時に片付ければ良いか
「どれどれ、どんくらい片付いたか見てみるか」
「別に後からでも‥‥」
「良いじゃん、見せてよ」
背中を押されて部屋を出る
向かいにある寝室の扉を開けてセラさんが絶句した
「お前‥‥この部屋の荷物はどこに行ったんだ?」
「俺あんまり物置いてあるの好きじゃなくて」
「それにしても小ざっぱりし過ぎじゃ‥‥だから俺のトコの荷物いっぱいあった訳だ」
「それはセラさんが片付けてないだけでしょ?」
文句を言いながらセラさんがベッドに倒れ込んだ
でも疲れたよな
セラさんは仕事に行きながら、休みの日に片付けをしてるんだから
「セラさん休んでて良いよ。俺夜ご飯買って来るから」
「えぇ?少し休みなよロウ君も」
そう言うとセラさんがパッと手を出して俺の腕を引っ張る
勢いでセラさんの身体に乗っかってしまった
「危なっ‥‥セラさん! 」
「ロウ君も休も?もう学校の準備は済んだんでしょ?」
「それは叶さんと済ませたけど‥‥通信制だから家にも居られるし」
「俺は明日から演奏会の打ち合わせが入ってるし、ロウ君を充電させてくれる?」
「‥‥‥‥‥‥」
ギュッと抱きしめていた力が弱まると俺の顔を覗き込む
強引なのか優しいのか‥‥
俺が答えるのを待ってる
そんなのズルい
俺は言葉の代わりに頰に口付けをした
「良いって事?」
「それってわざと言っ てる?」
「そう。ロウ君の口から言わせたくてね」
そっちがそう来るなら俺だってやってやる
「俺はいつでもセラさんが欲しいよ」
「えっ⁈」
「‥‥聞きたかったんだろ?これでっ‥‥⁈」
抱きしめられたまま転がりセラさんに組み敷かれ、両手首を掴まれる
「やっぱりやめて。そう言う事‥‥」
「セラさんが‥‥」
互いのおでこがくっ付いた
「俺がおかしくなっちゃう」
「フフッ、でも本心だよ?」
「だから‥‥」
セラさんが体を密着させた
俺の太ももに感じるセラさんの‥‥
「ロウ君と一緒にいると俺の体は素直になるんだから」
「だから‥‥しよ?」
「こら、揶揄うなよ」
俺は鼻と鼻を擦り合わせながら手を背中に回そうとした
でもセラさんがその腕をさらに強くベッドに押さえつけられる
「分かった降参だよ、まったく‥‥俺の扱いが上手いな」
「そんなつもりじゃ‥‥」
「でも煽ったのはロウ君だよ?」
「あ、セラさんっ!‥‥強くしないでっ‥‥」
セラさんが俺のものから手を離し、後ろの中へ指を入れた
もうそこはグズグズで、既にセラさんを欲している
「ごめんねロウ君‥‥もう入れるよ」
「あっ‥‥セラさんの‥‥ああっ!‥‥熱っ‥‥ 」
擦れ合う場所から蜜が溢れる
高く持ち上げられた腰
繋がった場所がよく見え、さらに体が熱くなる
そして俺の脚を肩にかけると両手を顔の脇についた
俺の膝が自分の肩につくくらい体を折り畳まれ、さらにセラさんのものが奥まで入って来る
「んぁっ!も‥‥ダメっ‥‥入らなっ‥‥」
「苦しい?‥‥俺も限界そう‥‥」
密着させたまま動いていた腰を大きく動かし、肌が打ちつけ合う音が激しくなる
「あっ、もういっ!‥‥いくっ!あぁっ‥‥あ‥‥ぁ‥‥」
「っロウ君!‥‥っ‥‥‥‥」
セラさんの腕の中
苦しい呼吸のまま俺は意識を手放した
誰かが顔を触ってる
むず痒い
でもまだ目が開けられない
「ロウ君は最初から荷物少なかったもんね」
「‥‥‥‥ん‥‥‥‥」
セラさんの視線の先には俺が持ってきた数着の衣類
「ずっと大切に持っててくれたんだ。あんなにボロくなってんのに」
衣類の間から覗くボロボロの手袋
俺が1番大切にしていたお兄ちゃんの手袋
「そんなの見たら‥‥」
唇が温かい
これからはずっと側にいる大好きな人
「‥‥‥‥お兄ちゃ‥‥」
「寝言?ロウ君って本当に‥‥‥‥‥」
addiction 【アディクション】
意味・常用 : 依存 中毒 熱中 耽溺
特定の物や行為にのめり込み
自分の意思でコントロール
出来なくなる様
END.
コメント
5件
めっちゃ良かったです!𝐡𝐚𝐩𝐩𝐲 𝐞𝐧𝐝𝐢𝐧𝐠で良かったです!こや って煽るの上手ですよね srkyてぇてぇ~最高でした✨ᗜ✨️