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第2話 「触れた手が、残る」
閉店後。
《Nocturne》の裏階段。
prとmzが並んで座っていた。
「で?」
「何が」
「とぼけんな」
mzが缶を投げる。
「tgのこと」
prは受け取る。
黙る。
mzはため息。
「もうバレてる」
「……何が」
「好きだろ」
沈黙。
prは否定しなかった。
mzは笑う。
「終わってんな」
「何が」
「今のまま維持できると思ってるとこ」
prは缶を握る。
「今のままでいい」
mzは即答する。
「無理」
「……」
「お前もう戻れない顔してる」
prは何も言えなかった。
その頃店内では、
tgがakに捕まっていた。
「tgちゃんモテるよね〜」 「えーそう?」 「無自覚人たらし!」
笑ってる。
何も知らない顔で。
その笑顔を見た瞬間。
prは思った。
――これ、俺だけが壊れてるのか?
「prちゃん、これどこ?」
「そこ」
「どこ〜?」
「そこだ」
tgが笑う。
近い。
近すぎる。
手が当たる。
声が混ざる。
prの思考が止まる。
「……離れろ」
「え?」
「近い」
tgはきょとん。
「いつもじゃん」
その一言で、全部崩れる。
“いつも”。
つまり誰にでも。
prは一瞬だけ黙る。
「……やめろ、それ」
「何が?」
無自覚。
最悪だ。
prは袖を掴まれる感触に耐えられなくなる。
「……お前さ」
「うん?」
「自覚しろ」
「何を?」
prは言えない。
言ったら終わる。
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一話はーと少なくて泣く
コメント
1件
読了しました。このエピソード、すごく好きです。prの「今のままでいい」って言葉に、もう既に戻れないと気づいてる自分を隠してる感じがして、胸が締め付けられました。mzの「お前もう戻れない顔してる」という指摘が痛烈で、その後のtgの無自覚な距離感 ―「いつもじゃん」「近い」のやりとり ― が、prの一方的な恋心の痛みを浮き彫りにしてますね。ラストの「言ったら終わる」で終わる余韻も絶妙。続きが気になります…!