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『仮面の劣等生は、世界の理を書き換える』
第1話 最低ランクの新入生
魔法学園《アストラ・アルカナ》。
この世界で最も優秀な魔法使いだけが集められる、名門中の名門だ。
入学式の日。
広大な講堂の中央で、新入生たちは一人ずつ魔力測定を受けていた。
「次、レオン・クロウ」
呼ばれた名前に、ざわりと空気が揺れる。
黒髪に無表情、目立たない制服姿の少年――レオンは、淡々と前へ出た。
(……ほどほどでいい)
彼は水晶球にそっと手を触れる。
一瞬、
ほんの一瞬だけ、水晶の奥で“何か”が渦巻いた。
しかし次の瞬間。
「……魔力量、Eランク」
講堂が静まり返り、すぐに失笑が広がった。
「え、E?この学園で?」
「入学できたのが奇跡だろ」
「完全に落ちこぼれじゃん」
レオンは何も言わない。
ただ小さく一礼して、列の後ろへ戻った。
(うん、計算通り)
彼の本当の魔力量は――
この水晶ごと、学園ごと、世界ごと壊しかねない。
だから隠す。
誰にも気づかれないように。
“普通の生徒”として過ごすために。
だが。
「次、首席入学者。セラフィーナ・ルミナス」
金色の光が講堂を満たす。
圧倒的な魔力、誰もが憧れる“天才”。
その瞬間、彼女は――
レオンの方を、はっきりと見た。
(……今の、何?)
セラフィーナは確かに感じていた。
あのEランクの少年から、一瞬だけ漏れた異質な気配を。
レオンは気づかないふりをして、目を伏せる。
(頼むから、近づかないでくれ)
しかし運命は、だいたいこういう願いを聞かない。
この出会いが、
魔法学園の常識を、
そして世界の理を――
静かに壊し始めていた。
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