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実況者×童話 第四弾
暫く監督の独り言をお楽しみください。
かざね「よーし、今回は俺が主役だ。配役は誰にしようかな」
かざね「今回、確定で出る役者が男しかいないんだよね」
かざね「こういう時は臨時でたまちゃんを呼んでいるけど、今日はミュージカルがあるから呼べなかったんだよね。確か、竹取物語だっけ」
かざね「次は竹取物語にしようかな」
かざね「……そうじゃなくて、配役を決めないと」
かざね「俺を含むいつもの4人だと人数が足りない」
かざね「最低でも一人、誰を呼ぶか……カラフルピーチの皆は旅行でいないし、まじめにヤバシティのメンバーたちは関わった事がないから不安だし、ぴくとさん、らっだぁさん、ともさんはオーディションでいないしで……いや、いたわ。丁度スケジュールの空いている人が」
かざね「元ワイテルズ、現モノパス所属のスマイル」
かざね「『王様の耳はロバの耳』の時は全然ふざけなかったけど、今回は俺たちが振り回すぜ」
かざね「反応が楽しみだなー」
昔々、とある森の近くに、まだ幼い子供と、妻に先立たれたお父さんが暮らしていました。
幼い子は、お爺さんに作って貰った赤い頭巾をいつも被っています。
とてもよく似合っており、近所の人たちから赤ずきんと呼ばれていました。
ある日、お父さんが赤ずきんに言いました。
父親「赤ずきん、この葡萄酒とチーズと木苺が入ったパイを持って、おじいさんのお見舞いに行ってくれませんか?」
赤ずきん「爺さん家に行けるっつー事は、殺害許可が出たという事だな!」
父親「いや、あの、赤ずきん。一言も言ってな――」
赤ずきん「野郎、ぶっ殺してやらぁ!!!」
父親「赤ずきんさん……? あなた、お爺さんに恨みありましたっけ?」
実は、赤ずきんは何故か分かりませんが、お爺さんに対して極度のツンデレだったのです。
ツンが本当に酷く、下手したら殺してしまいそうな勢いでした。
狩人「これを、ツンデレで済ますものなのか……?」
俺が即興ででっち上げたアドリブだから許して。
赤ずきん「仕方ないかぁ」
赤ずきんは、不服そうにしながらも、お父さんのお使いを受け入れました。
お爺さんの家は、森の向こうにあります。
父親「森で寄り道しないでくださいね」
赤ずきん「分かってるよ。不審者に出会ったら返り討ちすればいいんだろ?」
父親「そういう意味ではないですよ!」
赤ずきん「今度から気に食わない奴がいたら、俺に伝えてよ。証拠も残さずに殺してやるからs――」
赤ずきんはお父さんの約束に頷き、森へ出かけました。
赤ずきん「俺を無視すんじゃねー! 本名晒すぞ! 〈自己規制〉」
もう言ってるじゃん。
そんなハイテンションっぽい赤ずきんは、暫くすると、森の中で狼に出会いました。
狼「やぁ、赤いずきんがとっても素敵だね。どこへ行くんだい?」
狼が気さくに話しかけます。
この狼、実は人間を食べてしまう悪い狼です。
しかし、狼の恐ろしさを知らない赤ずきんは、正直に答えてしまいます。
赤ずきん「森の向こうに住んでいる爺さんを殺す為だよ。持ってる武器見りゃ分かるだろ、こんちくしょう!」
狼は、赤ずきんの持っているマスケットを見て震えました。
しかし、丁度狼もお爺さんを殺したかった為、赤ずきんに助言をします。
狼「なら、近くの花畑で花を摘むと良い。その花をやって、お爺さんが油断している隙にパァァァン! ……だ」
赤ずきん「何て素敵なアイデア!」
狼「フラウィのセリフ?」
赤ずきん「うん、花とかけた」
狼「兎に角、行ってらっしゃい」
赤ずきん「ありがとう、狼さん。後で一緒に爺さん殺ろうな!」
赤ずきんは「寄り道をしない」という父親との約束を破ってしまいました。
一方、お爺さんの家に辿り着いた狼は、ペロリとお爺さんを丸呑みにしてしまいました。
狼「人間を一匹だべただけでも上等、何だか眠くなってきたし、近くのベッドで眠るか」
赤ずきんに殺されるリスクを理解できないバカ狼は、お爺さんになりすまし、ベッドの中へ潜り込みました。
狼「おい、誰だ。この俺をバカ呼ばわりした野郎は」
何を言っているのですか? 文句があるなら、この台本を作った監督に言ってください。
狼「しゅうと! このシナリオの案を出したのはお前だろ!」
サー、ナニヲイッテイルノデショーカネー。
狼「しゅうと! こういう時に限って棒読みするな!!!」
それから暫くして、赤ずきんがお爺さんの家のドアをノックしました。
狼「赤ずきんや、入っておいで」
(話の修正が早くて助かりますね)狼はお爺さんの声真似をして言います。
赤ずきん「お爺さん、お見舞いに来たよ。よかったら木苺のパイを食べて」
狼「ああ、助かるよ」
赤ずきんは儚げな声で言いましたが、目は殺る気に満ちていました。しかし、お爺さんの様子がおかしいと思った赤ずきんは質問をします。
赤ずきん「爺さん、ちょっと様子がおかしくないか? 流石にここで殺るのはフェアじゃない」
狼(やっぱり殺そうとしてたんかい……)
赤ずきん「どうしてそんなに耳がでかくなっているんだ?」
狼「それはね、お前の声をしっかりと聞く為さ」
赤ずきん「確かに……爺さん目線では、いつ殺されるかたまったもんじゃないからな」
狼(そう思うのならやめとけよ……)
赤ずきん「爺さんの目は、何でそんなにぎょろぎょろしてるんだ?」
狼「お前の顔をしっかり見る為さ」
赤ずきん「成程、俺を試していたのか」
狼「ああ……うん……」
狼(勝手にそう解釈しとけ)
赤ずきん「……最後の質問だ。爺さんの口は、何でそんなに大きいんだ?」
狼「それはね……」
狼「お前を一口で食べる為さ!」
殺されることを察した赤ずきんは反撃に出ようとしますが、持っていたマスケットを破壊されてしまい、抵抗する間もなくペロリと丸呑みされてしまいました。
狩人「さて、そろそろ俺の番か……」
待たせてごめんなさい。
狩人「いや、大丈夫。むしろ待った感じがしない。このカオス劇に入るのかと思うと緊張する」
赤ずきん「はっちゃけちゃっていいんだよ」
狩人「はっちゃける……?」
赤ずきん「羽目外して思いっきりはしゃぎなって」
狩人「いいんですか?」
赤ずきん「俺が望んでいる事だし問題ない。ピヤノ君も次回からでもいいから思いっきりはしゃごうや」
???「(話を振られるとは思っていなかった)えーと、分かりました」
……ツッコミたい事があるんだけどさ。
赤ずきん「何?」
何で丸呑みにされているはずの赤ずきんが普通に喋ってるの?
狩人「そう言われれば確かに」
???「そういえばこれ、劇でしたね」
???「丸呑みにされた奴は黙っとれ」
狼「お前もな」
赤ずきん「…………」
監督?
赤ずきん「その後、満腹になった狼は眠くなり、ベッドで――」
??????????(困惑の表情を浮かべる)
???「勝手にナレーション奪われて草」
(※ナレーションは返して貰いました)その後、満腹になった狼は眠くなり、ベッドで寝てしまいます。
そのいびきはとても大きく、森に響き渡りました。
狼「ごごぼっ ごぼぼぼ!」
ごめん、何のネタか分からないからツッコミができないや。
その音を聞いた狩人は、不思議に思って家を覗きに来ました。
狩人「確か、お爺さんは一人暮らしだったはず……このいびきはどうもおかしい」
そして狩人が家の中に入ると、おなかの膨らんだ狼が寝ていました。
狩人「罪のない人間を食いやがってクソ狼が。お前みたいな狼がいるから世の中が面倒なんだよ。」
狼を散々罵倒した後、大きなおなかの中に誰かいると気づいた狩人は、ハサミで大きなおなかを切りました。
祖父「マジで死ぬかと思った」
赤ずきん「助かったー。本当にありがとう」
狩人「いえいえ、それ程でも」
赤ずきん「じゃあ……」
狩人「じゃあ?」
赤ずきん「仕返しといこうじゃないか!」
祖父「俺も殺るぞ!」
狩人「え、どういう事? 台本では俺が石を敷き詰めて――」
赤ずきん「まずは狼をベッドごと外へ出します」
祖父「次に狼を〈自己規制〉(※テラーで出せる勇気はありませんでした。pixivバージョンでは全部見れます)」
狩人「R-18G判定が出ちゃうって。出ないにしてもテラーからお咎めを……」
ごめんなさい。ピヤノ君以外、全員グルなんです。
狩人「ファ⤴!?」
赤ずきん「最後にベッドの周りにスピリタスを撒いて、せーの!」
赤ずきん&祖父「♰FIRE♰」
赤ずきん「起きた頃には死んでますね」
祖父「久しぶりに殺しができたぜ! HAHAHAHAHA!」
狩人「…………」
読者の皆さんへ、これは演出ですので狼役の人は生きています。
狩人「よかったー。ガチで死んだのかと思った」
狼は苦しそうな悲鳴をあげながら死んでいきました。
狼「目が、目が見えねー! 熱い、熱い、熱い。誰だ、こんな目にしてくれたのはー!」
赤ずきんとお爺さんは、抱き合って、生きて戻れた事を喜びました。
お爺さんは狼の死亡確認をした後、燃えた狼を囲ってキャンプファイヤーしました。
赤ずきん「戦闘後の料理はうめーな。な? 狩人のおじさんもそう思うだろ?」
狩人「そ……そうだ……ね……」
祖父「それにしても赤ずきん、どうしてこうなったか心当たりはないか?」
赤ずきん「それは……」
赤ずきんは事情を説明します。
赤ずきん「爺さん、すまんな。俺が父さんの約束を破って寄り道しなければ……」
赤ずきんは涙を流してしまいました。
狩人(茶番同然の劇であるとはいえ、仮にも役者。演技力が高いのは素直に感心するな。まあ、監督に対して抱く感想じゃないけど)
するとお爺さんは優しく微笑みます。
お爺さん「素直に話せて偉い子じゃねぇか。今度から約束を守るんだよ。さてと、今日は赤ずきんの功績を父さんに言いふらして――」
赤ずきん「あ? 爺さん、それとこれとじゃ話が違うぜ」
祖父「なぁに、これはちょっとした出来心で……」
赤ずきん「笑止……木っ端微塵にしてくれる!」
祖父「何で!?」
狩人「楽しそーだなー」
……おしまい。
赤ずきん…かざね
父親…ピヤノ
狼…ふうはや
狩人…スマイル
祖父…りもこん
ナレーション…しゅうと
かざね「ドッキリ大成功!」
ピヤノ「いや、あの、本気でビビりましたよ。あまりにも台本から脱線しすぎて、スマイルさんは動けないんじゃないかと思いましたもん」
かざね「演者が俺の無茶ぶりに対応できないようじゃあね」
スマイル「普通はこんな事しないですよ」
スマイル「思ったのですが、どうしてピヤノを仕掛け人に入れなかったのですか?」
しゅうと「何となくバレそうだったから」
スマイル「……ドッキリを実行した理由は?」
しゅうと「かざねが、『モノパスのメンバーは真面目だから、ここに染まる姿が見てみたい』と言ってた」
スマイル「かざねさん……?」
ふうはや「スマイルさん、あそこまで罵倒するとは聞いてないですよ」
スマイル「狼のお腹を切り裂いて、赤ずきんとお爺さんを救出するシーンの前の所?」
ふうはや「そうです。確かに台本では好きなように行っていいって書ありましたけど、スマイルさんってそんなキャラでしたっけ」
スマイル「狩人だったら言いそうだったという事と、かざねさんが『ふうはやはドMだから好きなように罵倒しろ』って言ってたから、思いっきり言った」
ふうはや「別にドMじゃないですからね! あくまでかざねの虚言であって……というより、よくそのセリフを思いつきましたね」
スマイル「ChatGPTから聞いた」
ふうはや「絶対、責任をAIに擦り付けたいだけでしょ……」
りもこん「あのー、何ていうかー、うちの監督が迷惑かけてすみません」
ピヤノ「いえいえ、僕が引き受けたまでですから」
りもこん「噂に聞いた通り謙虚ですね」
ピヤノ「他の人と比べても、キャリアを十分に積んでいないので……」
しゅうと「疲れた……もう、暫くナレーションやりたくない……」
かざね「お疲れ様。確かにここのナレーションは結構重労働だからね。次は俺がやろうか?」
しゅうと「ありがとう。でも、この前ナレーションはなりたくないって言ってなかったっけ」
かざね「フフッ、しゅうとのお陰でナレーションのアドリブに自信がついたからね」
しゅうと(嫌な予感がするな……)
好きな食べ物は生チョコレート。どうも、新庄真冬です。
戦闘狂のかざねが夢に出てきて、もうこれしかねぇと思って書きました。いかがだったでしょうか?
(以下、テラーノベル限定の文章)
「実況者×童話」シリーズが四弾も公開されたという事で、皆さんはこのシリーズに登場するキャラを詳しく知りたいですか?
(書くとしても、タグの都合上、フォロー限定になると思いますが)コメントでお待ちしています。
狂った時に書く小説は、気持ちよかったです。この小説をお読みいただき、誠にありがとうございます。
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