テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
昼下がり、陽だまりの差し込むリビング。
ソファの上では、ふわふわの毛並みを揺らしながら、まあるい耳をしたスコティッシュフォールドがごろんとひっくり返っていた。
そのお腹を、イギリスが無表情なままもふもふしている。
英「……お前、本当に柔らかいですね」
英「ずっと撫でていたくなるというか、……癒しというか……」
フランスが台所からコーヒーを持って戻ってくると、イギリスが珍しく、何とも言えない優しい顔で猫を見つめていた。
フランス「……なにそれ、ずるくない?」
英「ん? なにがですか?」
フランス「その顔。僕に見せたことないじゃん、そんな顔」
英「えっ……? 今、何か変な顔してました?」
フランスはソファに腰を下ろしながら、ちょこんとイギリスの隣に座る猫を見て、じとっと視線を向けた。
フランス「……その子になりたいんだけど」
英「……は?」
フランス「僕にもその手で撫でてよ、イギリス。なんなら“かわいいですね”って言ってくれてもいいけど」
英「フランスは猫じゃないでしょう」
フランス「猫以下の扱いなの? 僕、恋人だよ?」
英「……嫉妬してるんですか? 猫に?」
フランス「するに決まってるでしょ。なんで僕より先にそんな甘い顔見せてんのさ」
英(ふいっと視線を逸らして)
「……うるさいですね。……嫉妬なんか、されても困りますし……」
フランス「困るって言いながら、ちょっと嬉しそうなのバレバレだからね?」
英「っ……バカじゃないですか、あなた」
それでも、次の瞬間。
イギリスは自分の膝に座ってきた猫をそっとソファに下ろし、フランスの方をまっすぐ見た。
英「……じゃあ、次はフランスを撫でてあげましょうか」
フランス「……!」
英「かわいいですね、フランス」
フランス「っ、……いきなりそういうこと言うの、ほんと、ずるいんだよ、もう」
英「さっき言ったでしょう、猫じゃなくて“恋人”ですから」
なんで猫がいるかって?次の話見たらわかるよ
待っててね
コメント
1件
私も猫になりたい…