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白い扉に圧巻されていると、花が話しかけてきた。

「…入りなよ」

「あ、すまん」

少し怖いが扉を押してみる。少し重いが何とか開けられた。

そこは…天国とは呼び難いところだった。

子供から学生、大人、お年寄りまで、皆病んでいるのかそこら中で呻いていた。

「何だよ…これ…」

「ここは、自殺をしたりしたものがくる天国。」

「本来であれば、地獄に行くものが集う所。」

…は?こんなの…天国じゃなくて、地獄じゃないか。地獄に変わりないじゃないか…。

「…君の精神は安定している方であるから、ここではないところに移動しよう。」

「は?ここではない所?どこだよ」

「あっちに薄い桃色の扉が見えるだろう?あそこはここに来た者の中でも人を救うほどの精神力がある子が行く所なんだ。…あと、忠告しておくけど、絶対に扉に着くまで止まるなよ。そこら中にいる者たちに襲われてしまう。」

「お…おう」


何とか扉の前に着いた。扉を押してみると動かない。スライド式だろうか。そう思って横に動かしてみる。正解ではあるだろうが、とても重い。自分の全力の力を出し切り、思い切り入った。

………疲れた…。花はどうするのだろうか。

そう思っていると、一筋の光と道が現れた。進んでいくとそこには、天使がいた。

何人も。おそらく僕のようにここに来ていて、精神的に強い人が集まって…天使に…なったんだろうか…。曖昧すぎて憶測しかできないな。と、考えていると声をかけられた。

「アッ…貴方…が…花の…連れてきた…子…?」

「え?あ、そうですけど。」

紫を基調とした色の女の子が話しかけてきた。

「えっ…っ…と…こっちに…きてくだ…さい…」

「え?あ、うん」

言葉が途切れ途切れであるし小さいので聞き取りにくいな。

そんなことを思いながら歩いていく。すると、黄色っぽい子と、花がいた。

花…お前どうやってここにきたんだろうか。

「お?優斗〜!来た〜?」

「花…お前どうやって…」

「うーん…内緒」

「えぇ…」

「…お前ら…雑談は後にしたらどうだ?」

黄色っぽい子が話しかけてきた。人間味が強いな…腕4本あるけど。

「…ああ、綾(あや)、帰っていいぞ。」

「えっ…あっ…やっと帰れる…」

紫の子が息をついていた。綾っていうのか…

「照(あきら)〜早く話するならしてよー」

「お前が先延ばしさせたんだろうが!!!…まあいい…」

ほんとに人間味が強え‥

「さて、優斗…と言ったか?お前は今日から、天使(仮)として働いてもらう」

…は?

「…はぁぁぁぁああ!?」

人生一驚いた日であった

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