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気を取り直して会社に向かった。
「どうしたの?佳奈。」
と言ったのは私の同僚権大親友の伊藤 舞(いとう まい)。
「彼氏と喧嘩でもした?あの彼氏怪しかったし。」
流石だなぁ。舞は私のことよく分かってる。
「別れた。」
「、、え?」
「別れたよ。浮気してた。」
「事情聞かないとだな。あとで説明して。」
「うん」
仕事を終わらせなくてはいけない私たちは再び仕事に戻った。
ーお昼ー
「で!佳奈!説明してもらわないと!」
大声で舞は言った。
「分かってるからとりあえず静かにして。目立ってるよ」
舞は私の言葉を聞いて深呼吸をした。
「それで。何があったの?」
私は全てを舞に説明した。
「なにそれ?電話中にって気持ち悪。吐きそう」
舞は私のために怒ってくれる。そんな舞が大好き。
「そうだよねー、もう別れたからいいけど。」
「すいません。稲葉佳奈さんですかぁ〜?」
何この子。結構グイグイくるなぁ。
「そうですけど。あなたは?」
「私は新入社員の織田 海(おりた うみ)で〜す♡」
ああ。そういえば朝入ってきたって噂してたな。
「織田海ちゃん。よろしくお願いします」
「よろしくお願いしま〜す♡」
(周りの声)海ちゃんって愛想良くて可愛いよな。分かる。可愛いよなー。彼氏いるんかな?
愛想良くて可愛い子。典型的なあざとい女の子だな。
ん?待てよ?
この声どこかで聞いたことがある。
あ。この女。そういうことね。
つづく