テラーノベル
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🍅×🥔
※nmmn
🍅=緑
🥔=黄
今日もリビングにはキーボードの音だけが響く。
特に話すことも無く朝から晩まで編集。
話しかけようと思っても真剣にやってる姿をみると余計に話しかけずらい。
なんなら話しかける隙すらもない。
構ってなんて
恥ずかしいやつだなんて自分で思うけれど
俺は口にしてしまった。
🥔.ね、ねぇ!緑!
🍅.…ん?どーしたん?
横をみると、優しい笑顔でこっちを見つめている緑と目が合ってしまった。
🥔.あ、あの…最近さ!近所に新しいカフェできたじゃん!そこに緑といきたいなぁ、なんて、笑
🍅.ごめんなぁ、今月中に終わらせたい編集が何個かあって、出かけれそうにないかも
🥔.あ…そっか…、また今度行ける時行こ!
……… 。
やっぱりそうだよね。
心做しか緑と出かけられると期待していた自分が虚しく感じる。
またパソコンに向き合う彼の姿を見ればなぜか苦しくなる。
俺と緑は付き合ってるはずなのに、デートすることも特別な何かをすることも無い、それどころかここ1ヶ月距離を感じてしまう。
このままだと別れる日も近いかもしれない。
でも変に動いたら緑に嫌われてしまうかもしれない。
嫌われるだけは本当に嫌だ。
グループのなかでも1番と言っても過言では無い俺らの仲の良さそして面白さ
お互いがお互いの事を分かりきっているからできるネタも緑から嫌われてしまったら…と考えるとさっきよりも嫌気がさした。
🥔.ちょっと外の空気吸ってくるね!
🍅.…?…….。…….
緑の言葉も聞かずに外に飛び出してしまった。
そして、なぜか俺は公園にいる
周りを見渡すと緑と付き合った頃に良くベンチに座ってたわいもない話をしていた場所ということに気づいた。
夕暮れ時だからか人の姿もなく少し寂しい。
家から逃げるように走って来たから1度ベンチに座って呼吸を整えることにした。
🥔.ほんと、何してんだ俺…..
心の中で笑いながらふと呟いた。
今すぐ緑に抱きしめてほしい。
寂しいって伝えたいのに。
🥔.いい大人が、何言ってんだろ…
自傷的な、笑いが込み上げる。
目の奥が熱くなって視界がぼやける。
家でも外でも情けない自分がイラつく。
いろいろ考えてたらいつの間にか日が落ちて辺りは暗くなっていた。
もう帰ろう。
🥔.ただいま…
🍅.おかえり。遅かったけど大丈夫やった?
🥔.うん、大丈夫だよ、!
🍅.なら良かったわ!
これの優しい笑顔を見て、心が痛くなる。
涙を悟られないように自分の部屋に逃げこみベットに横になった。
俺って本当に緑の恋人だよね…?
もう俺から別れを切り出した方がいいのかもしれない。
いつの間にか涙が溢れ出していた。
溢れたそれが、床につめたく零れる。
そんな時だった。
.黄?
名前が呼ばれた気がして、肩がびくっと跳ねた。
幻聴かと思った。
しかし違った。
前触れもなく、部屋のドアな開いて
今、1番会いたくなかった彼が現れたのだった
びっくりして声すら出ない。
🍅.黄?
緑は無言のまま俺にゆっくり近づいてくる。
俺のこんなに醜い姿をみて、彼は何を思ったのだろうか。
俺は嫌われたくない一心で咄嗟に手のひらで顔を隠し口にした。
🥔.緑は…俺の事嫌い…?
🥔.俺は…..っ!緑の恋人だよねっ…….?
🍅.黄っ…..!
🥔.…….ぇ
目を開くといつの間にか緑の大きな腕の中に抱かれていた。
訳も分からないまま、彼の温もりが全身を包みこんだ。
🍅.ごめん。気がつけんくてほんまにごめん。
🍅.今までたくさん心配させてごめん。俺は黄が思っている以上に黄のことが…
🍅.大好きやで。
その一言が俺がずっと求めていた言葉だった。
🥔.緑…..っ
🍅.ごめんなぁ、ごめん、黄
🥔.緑に嫌われたのかと思ったんだよっ…….!
🍅.ほんまにごめん。心配ばっかさせた。俺は黄のことが世界で一番誰よりも大好きや
今まで心の底で感じていたモヤモヤがすっと消えていくのを感じた。
いつまでもこのままでいたい。
🍅.やっぱり黄はかわいいな…笑
🍅.なぁ、黄?キスしてもいい?
🥔.………!キス!?
🍅.嫌だった?
🥔.嫌じゃないし…
知ってたよと言わんばかりに微笑み、顔を近づけてくる。
俺は恥ずかしくなって目線をそらすと、
彼の手のひらで視界を覆われた
真っ暗の視界の中で唇の感触を感じる
俺の初めては緑に奪われてしまったらしい。
🍅.黄…もう絶対寂しい思いさせへんからな
緑の手が俺の頬にそっと触れる
そしてまた唇を落とす。
🥔.だいすき…..
唇が離れた瞬間に思わず呟いた。
緑は俺の言葉にクスッと笑いぎゅっと抱きしめてくれた。その腕は俺だけの場所であり俺が好きな場所だ。そして彼も呟いた
🍅.黄?
🍅.俺もだいすきだよ
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