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💔「逃げられないよ、僕からは」
――君が反抗し始めたとき
君が「もう嫌だ」と思って、彼に対して初めて強く反抗した日。
それまで、ずっと優しくて包み込んでくれる彼が、急に怖く見えてきた。
SNSも、スマホも、まるで“監視”されてるみたいで息が詰まる。
誰か他の男と話してるだけで、彼の顔が歪むのがわかるようになった。
だから、ある日――君は決心した。
「もう、彼から逃げなきゃ」って。
その日、彼がまだ学校にいる間に、君はこっそりスマホを持って、
そのアプリを消そうとしたんだ。
でも、スマホを開けた瞬間――画面に一通のメッセージが届く。
「今、君が何してるか、わかってるよ。」
それは彼からのメッセージだった。
彼がまだ学校にいるはずなのに、どうして……?
君が震えながら返信しようとするその瞬間、ドアがガラっと開く音がして――
彼が立っていた。
「……君、何してるの?」
彼の顔は、いつもと変わらない。でも、目だけが冷たくなっている。
君は何も言えない。
スマホを持つ手が震えて、彼に向けて言い訳ができない。
「君、逃げるつもりだったんだね。ぼくから。」
彼は一歩、二歩と近づいてきて、君の腕を掴んだ。
その力はとても強く、痛みが走った。
「君がぼくから逃げるなんて、絶対にさせないよ。君は、ぼくのものだから。」
声が震え、顔に冷たい汗が浮かぶ。
彼は優しく、でもどこか強引に君を引き寄せる。
「逃げる? 逃げられると思ってた? 君がどこに行こうと、ぼくはずっと君を見てるよ。」
そして、耳元で囁くように言う。
「君がどこに行こうと、僕はすぐに追いかけるから。」