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あ、なんか近いな。

13 - 第13話 お前、最近ちょっと変やで。

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2025年09月28日

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「あ、なんか近いな。」


第13話:『お前、最近ちょっと変やで。』


昼休み。


ざわついた教室の中、

俺はパンの袋を開けながら、ちらりと横を見た。


樹は窓際の席で、ぼんやり外を見てた。


話しかけようか迷って、結局声をかける。


「なぁ、樹。今日部活どうする?」


「んー……別に、いつも通り。」


「そっか。」


返事はいつも通りのはずやのに、

なんか、違う。


笑い方も、視線の向け方も、

どこか遠くにおるみたいやった。


(……最近、ちょっと変やな。)


昨日もそうやった。


話しかけたら、一瞬だけ驚いた顔して、

すぐ笑って誤魔化してた。


なんでやろ。


俺、なんかしたんかな。


気になって、

気づけば樹のことばっか見てる自分に、

俺は少し戸惑った。


(俺が気にしすぎなんか?)


パンを一口かじりながら、

もう一度、樹を見る。


窓の外を見つめる横顔。


光が当たって、髪が少し透けて見えた。


その姿を見てたら、

胸の奥がじんわり熱くなる。


「……あかん。なんやこれ。」


心臓の鼓動が早くなる。


友達を見てるだけで、

なんでこんな気持ちになるんや。


我慢できんくなって、

俺は立ち上がった。


「おい、樹。」


「ん?」


「お前、最近ちょっと変やで。」


樹は目を瞬かせて、

少しだけ笑った。


「そうかな。」


「そうや。なんか……ぼーっとしてるし、俺が話しても、すぐ目ぇ逸らすやん。」


「……そう見える?」


「見える。てか、そうや。」


樹は少し黙って、

窓の外に目を向けたまま、ぽつりと呟く。


「……ちょっと考えとっただけや。」


「何を?」


樹は答えん。


ただ、少し寂しそうに笑った。


その笑顔を見た瞬間、

俺の胸が、強く締め付けられた。


(……なんやねん、この感じ。)


言葉にならへん。


けど、確かに”何か”が、

心の奥でうずいてた。

あ、なんか近いな。

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