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わっふる
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第二章 雨柱
「……眠い。」
時雨は大きく欠伸をした。
柱合会議の真っ最中だというのに、本人はまるで緊張感がない。
「お前は少し黙れ。」
誰かに言われても、「はいはい。」と笑って流す。
いつものことだった。
そんな時、鎹鴉が飛び込んできた。
「緊急任務! 北の山ニテ鬼ヲ確認! 隊士数名ガ消息ヲ絶ッタ!」
時雨はゆっくり立ち上がる。
「じゃ、行ってきまーす。」
「待て。相手の情報はまだ――。」
「大丈夫、大丈夫。」
時雨は手をひらひら振った。
「俺が行けば終わるでしょ。」
夜。
時雨は一人、山道を歩いていた。
木々の隙間から月明かりが差し込んでいる。
「……静かだなぁ。」
その瞬間。
背後から爪が振り下ろされた。
時雨は振り返らない。
身体をわずかに横へずらす。
爪が髪をかすめる。
「へえ。」
時雨が振り向く。
そこには、大きな鬼が立っていた。
「柱か……!」
鬼が笑う。
「ならば殺して――。」
言葉が止まる。
時雨の右目に、六芒星が浮かんでいた。
先ほどまでの眠そうな表情が消えている。
「……うるさいな。」
刀を抜く。
「雨の呼吸。」
鬼が一気に距離を詰める。
拳が迫る。
しかし。
時雨の姿が消えた。
「どこだ!」
「ここ。」
鬼の背後。
振り向いた瞬間には、刀が走っていた。
「壱ノ型――五月雨。」
一閃。
鬼が後ろへ吹き飛ぶ。
「…ぐはっ……な、何だ……今の……!」
時雨は刀を構え直す。
「さあかかっておいでよ。」
また鬼が襲いかかる。
何度攻撃しても届かない。
右へ。
左へ。
上へ。
時雨はまるで雨粒の間をすり抜けるように攻撃をかわしていく。
そして。
鬼の懐へ入り込む。
「終わり。」
「!?」
「弐ノ型――雨燕。」
一閃。
鬼の首が落ちる。
静寂。
時雨は刀を振り、鞘へ戻した。
右目の六芒星が消える。
「……任務終了。」
何事もなかったように歩き出す。
その背中には、鬼を圧倒した男の姿など微塵も残っていなかった。
ただ一人。
飄々とした雨柱、朧 時雨だけがそこにいた。
コメント
2件
ありがとう!!是非!!
うわぁ、雨柱かっこよすぎる…!最初は眠そうで飄々としてるのに、戦闘になると右目に六芒星が浮かんでガラッと雰囲気変わるのがヤバい。鬼を圧倒する強さなのに本人は「任務終了」って何事もなかったように平然としてるギャップ萌え🤍雨の呼吸の技名も綺麗で好き。次も絶対読むよ!