テラーノベル
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私が『彼女』に突然話しかけられたのは、生放送が終了した直後だった。気を遣う性格の私が出演者の中で最後に出ようと考えてスタジオの端で人の流れを眺めていたら、彼女がそっと近付いてきた。
「あの、少しお話しできますか?」
「私、ですか?」
「はい」
天音が所属していたアイドルグループの不動のセンターだった存在で、ついさっき生放送中に芸能界引退発表をした御果堂イツカが、真っすぐ私を見つめている。以前会ったときとは違ってとても落ち着いていて、憑き物が落ちたような清々しい雰囲気だった。
「予定がありますか?」
「いえ。真っすぐ家に帰る予定でした」
瑠加君は仕事の付き合いで帰宅は朝になると言っていたから、一緒に帰る約束はしていない。
「いいお店を知っているんです」
「はあ……?」
気付けば丸め込まれて、私は******
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#すれ違い
ruruha
330
1,997
#一次創作
ruruha
219
コメント
1件
第75話、読みました。御果堂イツカさんが憑き物が落ちたように清々しくて、その率直さに驚かされました。「やりたいことは自分で、やりたくないことはAIに任せる」というスタンスが、これまでのキャラクターたちと対照的でとても新鮮でした。特に「楽しい時間をAIに取られる代わりに地位や名声が入ってきてもどうしようもない」という台詞が胸に刺さります。彼女のデジタルデトックス宣言から、羽田要が残したIDとパスワードの意味を考える主人公の視点の揺れが、次への伏線として気になりました。