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肉食恐竜との戦いの翌日、4人とリオは小屋の拡張を始めることにした。小さな小屋は緊急時には十分役立ったが、リオを含めた全員が快適に過ごせる場所には程遠い。
「リオも雨風をしのげる場所が必要だよね。」ゆうながリオの背を撫でながら言う。
「あと、ベッドも増やそうよ!」萌香が元気よく提案する。「4人なのに2つしかないなんて不公平だし!」
「それは…確かにね。」みりんが笑いながら頷いた。「でも、リオのためのスペースを作るのも大事。」
「資材を集めよう。俺とリオで木材を運ぶ。」いさなが周囲を見渡して指示を出した。「ゆうなと萌香は木の実や蔓を集めてくれ。壁を補強する。」
リオが器用に長い首を使い、木を引きずってくると、いさなが木を手早く切り分けて材料にする。
「リオ、頼りになるな。」いさなが木材を抱えながら感心する。「この力がなかったら、ここまで早くは進まない。」
「私たちも頑張るね!」ゆうなが笑顔で木の実の入った袋を掲げた。「木の実、結構丈夫だよ!」
「これ、壁に使うんだよね?蔓でうまく固定すればいけそう!」萌香が蔓を手に取り、壁に絡ませるようにして補強し始めた。
一方、みりんは持っている調理用鍋と密閉袋を使って、水の安全性を確認しながら作業を見守っていた。
夕方になる頃には、新しい小屋が完成した。拡張された小屋は以前の倍以上の広さを持ち、リオが雨宿りできる屋根付きのスペースも設けられていた。
「やったー!」萌香が飛び跳ねるように喜ぶ。「リオも私たちも快適に過ごせるね!」
「しかもベッドが増えた!」ゆうながそのうちの一つに飛び込んだ。「ふかふかってわけじゃないけど、悪くないね!」
「これで寒さ対策もバッチリ。」いさなが断熱ブランケットを広げながら言った。「全員、今日はゆっくり休んでくれ。」
リオも新スペースにゆっくりと体を横たえた。天井からは防風シートが垂れ下がり、リオの大きな体をしっかりと覆っている。
「リオ、どう?快適?」みりんがリオの鼻先を軽く撫でた。
リオは小さく唸り声を上げ、頷くような仕草を見せた。それを見た4人は笑顔になり、今日の成果を心から喜んだ。
夜になると、4人は新しい小屋の中で肩を寄せ合いながら作戦会議を始めた。
「これからは、食料を計画的に集めないとね。」ゆうながメモを取りながら言う。「リオが食べられるものも見つけたいし。」
「そうだね。あと、家の周りに防御設備も作りたい。」いさなが続ける。「肉食恐竜がまた来たら困るからな。」
「やることがたくさんあるね。」みりんが目を輝かせながら言った。「でも、リオと一緒なら何とかなる気がする!」