わたしの指輪印章から発せられた強烈な光によって狼たちは目くらましを受けたのか、いっせいに襲ってくる気配もなく、むしろこちらの出方をうかがうように草の陰で息をひそめていた。
狼たちがしきりに目もとをかいているところをみると、彼らが正常な視界を取り戻すまでには少し時間がかかるかもしれない。
――いまのうちに、少しでもこの剣を使えるようにしないと……!
食い入るように短剣の刀身を見つめていると、レインがそんなわたしを心配げに見守りながら呟いた。
「……やはり海春にも女神からの剣が与えられたのだな……」
え……?
やはりって、どういうこと……?
わたしが問いかけるよりも先に、レインが前方で動きをひそめている狼の群れを見すえたまま言いつぐ。
「海春、印章使いに選ばれた者は、そのしるしとして、女神セーラの聖なる力を与えられた剣を授かるんだ。それを用いて、聖女神修道院までの苦難を乗り越え******
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