元貴side
辺りはすっかり茜色になっていた。
まだ4月の下旬と言っても夜はまだ寒い。
僕がソワソワしていると、
若井が僕の顔を覗き込みながら言った。
滉斗『寒い?』
元貴『ちょっとだけね』
そう言って笑窪を作って笑うと、
若井は僕の手を握ってズボンのポケットに
突っ込んだ。
滉斗『少しはあったかいんじゃないかな、』
元貴『っ!ありがと、///』
少しどころじゃないです。
ドキドキしすぎて顔が熱くなってきました。
僕は顔が赤いのを隠すためにそっぽを向く。
たまにちらっと若井の方を向いたりすると、
若井は目を合わせてにこっと微笑んでくれる。
その笑顔が可愛くて愛おしくて
思わず僕も笑顔になる。
僕に見せる笑顔は友達としてのもの
ってことくらいは分かってる。
僕だけのものだったらいいのになって、
考えてしまう僕がいる。
そんな事を考えていると、
若井が申し訳なさそうに口を開いた。
滉斗『…さっきの会話、聞こえちゃってさ、』
元貴『っ…!ぅん、、』
さっきの会話って…
ゲイの話だよね…?最悪、同級生に聞かれた、
しかも好きな若井に…
僕がそっぽを向いていると、
若井が優しい口調で僕に言った。
滉斗『…元貴って、ゲイなの、?』
元貴『っ…』
若井なら、若井になら、
“そうだよ”って、“そうなんだよね”って、
言える気がしていたのに…
怖い、否定されて、
もう一緒にいられないんじゃないかって、
不安になる、
滉斗『ごめんいきなり…傷つけたら、ごめん、
でも…知っておきたくて、、』
元貴『…そう、だよ、』
僕がそう言うと若井は一瞬目を丸くした。
元貴『…変、だよね、男なのに男が好きって、
変な事聞かれちゃったな、、泣』
泣きたくないのに、怖くて、怖くて、
堪えていた涙が溢れて、声が震える。
どんなに優しい若井でも、
この事だけは理解してくれないんじゃないか
って、不安になる。
滉斗『…俺もだよ』
元貴『へ…?泣』
僕がそう言って若井のを向くと、
若井は僕の瞳を見てはっきりと言った。
滉斗『俺も男だけど、男が好き、』
元貴『っ…泣』
滉斗『1人じゃないよ、一緒だよ、』
そう言って若井は僕を力強く抱きしめてくれた。
抱きしめてくれた若井の体は少し震えていて、
打ち明けるのが怖かったんだろうな、
としみじみ思う。
打ち明けるのが怖いのに、
若井は勇気を振り絞って僕に答えてくれた。
…僕だって、若井に気持ちを伝えたい。
元貴『…滉斗、///』
滉斗『っ…はい、?//』
僕が初めて面と向かって“滉斗”と呼ぶと、
若井は驚いたような顔して、僕を見つめた。
今日だけは、話を聞いて
今日だけは、僕の目を見て、
今日こそは、今日こそは、
滉斗に気持ちを伝えるんだ。
元貴『…好き、///』
滉斗『え…?//』
僕は滉斗の目を見つめ直して滉斗に言う。
元貴『滉斗のことが、好き、///』
滉斗『っ…!///』
コメント
13件
キャァァァァァァァーー!!よく言ったね!もっくん!さぁ…!ひろぱの返事はどうなのか…! あと曲名忘れてしまいましたけど歌詞のフレーズ入ってますよね!?これ好きなんです!
やっとだぁぁぁぁもっきー天才すぎる!!混汁ちゃんと返事しろぉぉぉ!
Just a Friendの歌詞入ってますか?!