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第1話読了〜!🌸✨ オフィスなのにめっちゃキャラが立っててにぎやかで楽しい!阿部さんの電卓に首ったけな茂部さんの気持ち、めっちゃわかる…理系の院卒ってなんかミステリアスでかっこいいよね😭💕 最後のさく美さんの喉仏のくだり、「えっ!?」ってなった!続きがめっちゃ気になる…!
ク●スプ商事パロ
モブ♀視点(名前は茂部さんです、安直)
公式に無い捏造設定てんこ盛りですのでご注意ください
「おはようございます!」
朝八時。始業三十分前のオフィスは人影がまばらだ。
入社一年目のわたしでも、この時間に顔を合わせる人たちは既にしっかり名前を覚えている。
「涼子さん、おはようございます!」
「ごきげんよう」
オフィスに入って一番に挨拶を交わしたのは、清掃員の宮舘涼子さん。およそ清掃員とは思えないエレガントな佇まいで、丁寧に床を掃いている。優雅な微笑みと綺麗な巻き髪は密かにわたしの憧れだ。
「岩本さん、深澤さん、おはようございます!」
「おはよー」
「……」
「社長も『おはよう』だって」
それから社長の岩本照さんと、社長秘書の深澤辰哉さん。
岩本社長はかなりシャイらしく、なかなか目を合わせてくれないし、発言も深澤さんに代弁してもらっていることがほとんどだ。けれどこうして挨拶はしてくれるからいい人なのだろうと思う。いつも胸ポケットから覗いているぬいぐるみが可愛くて、見かけるたびに気になってしまう。
深澤さんはいつも軽快でフランクで、社長付だというのにぴよぴよの新入社員であるわたしにも気さくに接してくれる。
「阿部さん、おはようございます!」
「おはよう。茂部はいつも挨拶が気持ちいいね」
そして、経理部の阿部亮平さん。
朝イチとは思えない爽やかな笑顔で、さらっと褒めてくれる。
何を隠そう、この阿部さんの顔を見ることがわたしの朝の一番の楽しみだ。
入社式で初めて会った時から、優しくて面倒見が良くて、言動の端々から優秀さが滲み出ていて、おまけに顔もいい。しかも聞くところによると某有名大学の院を出たバリバリの理系らしい。いつも首から電卓をぶら下げていて、好奇心を抑え切れずに尋ねたところ「電卓を叩いていると落ち着くんだ。それに、これを下げてると見ただけで経理部ってわかるでしょ?」という答えが返ってきた。文系のわたしにはよくわからない感覚、やっぱり理系の院卒ってすごい。
阿部さんのスマイルを浴びてホクホクしながら自分のデスクに向かうと、斜向かいの席には唯一の同期が早くも座っていた。
「あっ、茂部さん! おはよう」
「ラウールくん、おはよう! 珍しいね、こんな時間にもう来てるなんて」
「昨日遅刻して、向井さんにしこたま怒られちゃったからさあ」
金髪に掘りの深い顔立ち、サックスブルーのスーツを着た首元にはヘッドホン。一見どう見ても新入社員とは思えない出で立ちの彼が、わたしと一緒に入社した唯一の同期だ。
入社初日にこの格好で現れた彼を見た時は、とんでもないやつと一緒になってしまったという気持ちで戦々恐々としていたが、話してみると案外普通でいい子だった。営業部に配属されてからは先輩の向井さんと二人三脚であれこれ業務に励んでいるらしい。「常識だのビジネスマナーだのというルールには縛られない」を信条とする彼も、さすがに先輩のお叱りを受ければ自身の行いを改めるだけの良識は持っている。向井さんはしゃかりきな仕事人間で、マイペースなラウールくんと組むのはさぞ大変だろうと思いきや、案外うまくやっているようだ。
「おっ、ラウール! もう来とるやん」
「おはざっす!」
「向井さん、おはようございます!」
「茂部ちゃんも早いねえ、おはようさん」
噂をすれば、向井さんがやってきた。
コテコテの関西弁を話す向井康二さんはそのとおり関西出身で、関西人のイメージの通りにお喋りやプレゼンが上手く、人懐っこい性格で営業部のエース候補との呼び声高い。つい先日も誰もが知る有名企業相手に売り込みを掛けて超大型の契約を取ってきたということで、全社がお祭り騒ぎになっていた。岩本社長が小動物みたいな可愛い声で喜びを表現し、営業部長の渡辺さんは「半分はオレのおかげなんだからおまえのボーナスも半分寄越せよ!」と向井さんに絡んでいた。
その渡辺さんはまだ来ていない。いつも昼前にようやく出社してくるので、今日もきっとそうだろう。
向井さんとラウールくんと話しながら、今日の業務の準備を進めていく。わたしが配属されたのは広報部で、先輩は一人しかいない。そのぶん新卒ながら任される仕事も多く、やりがいを感じている。
未だに慣れないビジネス文書の文言に四苦八苦しながらメールを打っていると、「おはよーん」という先輩の声が頭上から降ってきた。いつの間にか始業まであと三分という時間になっていた。
「さく美さん、おはようございます!」
隣の席に腰を下ろしたのは広報部の先輩、佐久間さく美さん。髪もメイクもファッションもすべてがバッチリ決まっている超絶美人で、なのに性格は愛嬌たっぷりで後輩のわたしから見てもとても可愛い。
「茂部ちゃんさあ、イベントどこまで進んだ?」
「ミッションは最後のやつ以外全部片付けました。でもガチャが今のところ全敗北です」
「うわーさすが! 今回のガチャも渋いよね〜ほんと」
そんなさく美さんとわたしは、いわゆるオタク同士である。
どこぞのアイドルやモデルとも張り合えそうなほどバチバチイケイケなさく美さんが、まさかオタク趣味だなんて思っていなかったので、最近ハマっているソシャゲの推しのグッズをうっかり卓上に出していたところを見られて「これ〇〇だよね?」と言い当てられた時は変な汗が出た。しかも話をしているうちにさく美さんが恐ろしくやり込んでいる重課金プレーヤーだということまで知ってしまった。華やかでおよそオタクとは無縁に思える彼女が、ソシャゲでガチャ更新のたびに万単位で注ぎ込んでいるなんて誰が信じられるだろうか。とはいえ昨今のオタクもどんどん洗練されているから、見た目だけで判断するのは早計だろうけど。
それにしても、と、わたしはひそかにさく美さんの喉元を見る。
さく美さんのチャームポイントだという、首元にあるハートの形をしたほくろ。その上にしっかりくっきりと見える、喉仏。わたしよりも高いところにある目線。
そういえば、さく美さんは自分が女性であると明言したことはあっただろうか。
続