この作品はいかがでしたか?
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【クロノア side】
『俺はあの日、大切な人達との“日常”を奪われた』
あの日、俺は仲のいい仲間と遊びに出かけたんだ
pe「しにがみ君!こっちこっち!」
sn「ちょ、!ぺいんとさん早すぎ!!待ってくださいって!!」
『2人ともはしゃぎすぎ…w』
tr「俺らも早く行きましょw」
その日は久しぶりに4人の予定があって、トラゾーの運転する車でちょっと遠出したんだ
帰る頃にはもう暗くなってた
トラゾーがみんなを家まで送り届けてくれる予定だったんだけど、俺はスーパーに寄りたくて、家の近所のスーパーで降ろしてもらったんだ
『今日はありがとう、みんな』
sn「こちらこそです!夜道、気を付けてくださいね!」
pe「クロノアさん、おやすみなさい!」
tr「次いつ集まれるか分からないけど、また」
『うん、おやすみ〜』
次はいつ遊べるのかなって、もうワクワクしていた次の瞬間…
トラゾー達の乗っていた車が
横から突っ込んできたトラックに跳ねられた
俺は信じられなかったよ
さっきまで話してた友人が
目の前で血だらけで倒れてたんだ
信じろって言う方が酷だよ
その後、直ぐに救急車を呼んだけど、3人は今も目を覚まさない
もしかしたら、今後一生目覚めないかもしれないし、このまま死んでしまうかもしれないらしい
トラックの運転手は居眠り運転をしていたそうで、事故で亡くなってしまった
俺があの時、車から降りなければ…
俺が話さずに、直ぐに離れていれば…
こんな、ことには………
俺はその後、3人を起こすために、いろんな方法を探したよ
たくさんの人にお願いをした
たくさんのお金を使った
宗教や神様にまで祈った
でも駄目だった
けど
俺が諦めかけた時、たまたま禁忌と出会った
悪魔「俺は悪魔です」
悪魔「代償を元に願いを叶えてあげますよ、ご主人」
『だ、代償…?』
悪魔「命のエネルギー…簡単に言うと魂ですね」
悪魔「たくさんの魂を代償に、ご主人の願いを叶えることが出来ます」
悪魔「どうしますか?」
『おれ、は……』
『また、4人で“日常”を…ッ』
『お願い…3人のこと、起こして…ッ!』
悪魔「契約成立、です」
【ひのり side】
そんなことが…でも…
ra「…どんな事情があっても、あなたがたくさんの人の命を、直接ではなくても、奪ったことには変わらない……!」
kr「うん。分かってる」
kr「俺は、たくさんの人を殺した。最初は怖くて仕方がなくて、俺が俺じゃ無くなるような感覚が、怖かった」
kr「数を重ねる毎に、恐怖が薄れて、抵抗が無くなってきて。それでも目的の為に人を殺し続けた俺は、殺人鬼と変わらなかった」
kr「けど、明確な殺意を持ったことは1度もなかった。それをしてしまうと、俺は本当に悪魔になってしまうと思った。もう、戻れないところまで来てるのに、自分が人じゃなくなるような気がした。そう感じた。」
kr「君たちのことを、俺は殺意を持って殺そうとした。けど殺さなかった。殺せなかった。」
kr「君たちは、俺から逃げ切ってくれた」
kr「殺人鬼の俺を、悪魔にさせないでくれて、ありがとう」
『ッ…!クロn
今、何が起きた…?
目の前には、壁に突っ込んできたボロボロの車
と
それに押しつぶさてる、ボロボロのクロノアさん
悪魔「あ〜…思ったより早かったな…」
『…クロノア……さん?』
ra「ッ、おい悪魔!!これって…ッ」
悪魔「残念ながら、そういう運命に変わったんだよ。お前が1番分かってるだろ、見習い」
ra「ッ、クッソ…!!」
『……』
“また、4人で“日常”を…”
『…ッ』
『ねぇ、悪魔…』
『私と契約しない?』
ra「…は、?ひのり…何、言って…」
悪魔「ッははははw!神からの加護を持ってるお前が?悪魔と契約!面白いなぁ! 」
悪魔「いいですよ!しましょうよ、契約!」
ra「ッ、ひのり…」
悪魔「あなたの願いは?何を叶えるために、契約して、代償を払うんだ?」
『私の、願いは…
クロノアさんの目的を叶えること』
ra「目的?願いじゃなくて?」
『クロノアさんのやりたかったことは、3人を起こすことじゃない。起こした先にある、いつもの日常を送ることだと思うの。 』
それに、クロノアさんの願いの仕方だと…
『起こすだけなら、たとえ体が動かなくても、語感がはたらかなくても、記憶がなくても、その願いを叶えたことになるから、願いじゃなくて目的』
悪魔「へぇ…よく分かってるじゃん」
最初から、そうやって起こすつもりだったくせに
『代償は“私”、でどう?』
悪魔「っははw最高w狂ってやがる!でも残念、少しエネルギー量が足りないみたいだ」
『ッ、じゃあ… ra「じゃあ俺」
え?』
ra「俺のエネルギー量も入れるとどうなる?」
悪魔「すると十分足りる量になる」
『らっだぁ、何言って…』
ra「ひのりなら、そう言うと思ったけどさ。1人ではいかせないから」
『らっだぁ…』
悪魔「じゃあ確認な
願いは「クロノアの目的を叶えること」
代償は「加護持ちと見習いの全て」でどうだ?」
ra「…ほんとにいいんだね、ひのり」
『うん、覚悟は出来てる』
悪魔「じゃあ…
契約成立」
コメント
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うーむ…… ヒノちゃんの気持ちは分かるが…それはヒノちゃんの非になりすぎやしないか? クロノアさんが悪いとか、ヒノちゃんの気持ちがおかしいとかそんなんじゃないのは確かなんだけど…ヒノちゃんの身の危険が怖いなぁ… どうなるかが怖いです() 後は、この結果がクロノアさんにとってはどう思うのか…… ヒノちゃんにとっては第1歩だけど、怖いとこですね……()