テラーノベル
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第4話「謎の黒羽を讃えよ」
(パチパチ、ザー……というレトロな蓄音機のノイズと、陽気でアップテンポな20年代風のジャズミュージックがスピーカーから流れ出す)
『――はい、地獄の罪人(シナー)の皆さん、こんばんは! 今日も皆さんの魂を揺さぶる最高の発信局、ラジオ・デーモンの時間がやってまいりました! 今日もストリートは血とバイオレンスで満ち溢れ、実につまらない殺し合いが続いていますが……おや、今日ばかりは、この地獄の退屈な空気が一変するような、最高にエキサイティングなニュースが飛び込んできましたよ!』
(効果音:チーン!という軽快なベルの音)
『なんと、天国から真っ逆さまに落ちてきたばかりの、まっさらな新入り(ニュー・シナー)がですねえ……着地した瞬間に、地獄のチンピラどもを消し炭に変えてしまったのです! 素晴らしい! 実に痛快極まりない!』
(効果音:パチパチパチという大勢の拍手喝采のSE)
『噂によると、その御方は、普段は人間と変わらないお姿をした、大変美しい黒髪の淑女。お声はベルベットのように落ち着いていて、少し低めのイケボだとか。……ですが、いざ戦いとなれば前髪の奥の「左目」が開き、背中からは常闇を紡いだような「漆黒の翼」が広がるそうです!』
(ジャズのテンポが少し落ち、アラスターの低い笑い声のノイズが混ざる)
『さらに不気味で素晴らしいことに……彼女の影からは、まるで天国への復讐を誓ったかのような、30羽の異形なカラスの軍勢が飛び出すとのこと! 先頭を飛ぶのは『レイン』という名の非常に賢い大烏だそうです。チンピラどもは、そのくちばしであっという間に五体バラバラ、路地裏はお掃除完了、というわけです!』
(アラスターの笑い声:アハハハハ!)
『地獄のオーバーロードたちも、この新たな怪物の出現に今頃ガタガタと震えていることでしょう! 誰にでもフランクで親しみやすいお顔を見せながら、その背後には30の死の軍勢を従える漆黒の支配者……。私は敬意を込めて、彼女をこう呼びたいと思います。――『フェザー・デーモン(黒羽の悪魔)』とね!』
(蓄音機のノイズが大きくなり、アラスターの声がより低く響く)
『おやおや、フェザー・デーモン。もしこの放送をお聞きなら、ぜひ私のスタジオへ遊びに来てください。あなたのお気に入りの「赤い花」でも飾りながら、大人の落ち着いたおしゃべりを楽しみましょう。……それでは地獄の皆さん、次の生贄が出るまで、ステイ・チューンド(チャンネルはそのままで)!』
(ザザッ……という激しい電波ノイズと共に、陽気なジャズが再びフェードインして放送が終了する)
この放送を、自分のふわっとした黒髪に乗ったレインと一緒に、どこかの路地裏や廃ビルで「ふふ、大げさねぇ」と低い声で笑いながら聞いているノアの姿が、何処かの誰かさんの視界に入ったようで…
地獄中にノアの二つ名
『フェザー・デーモン』
が轟いた歴史的な瞬間です!アラスターのラジオ放送、この一大ニュースが地獄を駆け巡ったことで、いよいよ地獄の王ルシファーが「ふーん、面白い新入りがいるじゃないか」と動き出すことになる…
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第4話「謎の黒羽を讃えよ」終……
次、第5話「孤独な王と、カラスの止まり木」お楽しみに……
コメント
4件
いやさ、まじでなんでそんな小説の書き方うますぎなの?素晴らしすぎる、もう私の目の前でアラスターが話してくれてるみたいだ……ツヅキマッテルゼ💗🫵
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