「あ・・・・よ・・よろしくおねがいします。えっと・・・先生・・・」
私はしどろもどろになって言った
「ふふ カウンセラーらしくない?ちょっと驚いているようね? 」
「す・・・すいません」
「こんなでも、あなたよりずっと年上なのよ、どうぞ座ってリラックスして魚は好き? 」
「・・・・食べるのは好きです・・・ 」
私は圧倒される水槽をみて言った、奈々さんは笑った
「あなたって面白いのね、患者さんにリラックスしてもらえるように設置しているのよ 」
「義姉から聞きました・・・あの・・・弁護士さんだったんですよね」
奈々さんが花柄のトレーに紅茶を持ってきてくれて
言った
「ええ・・・今でも弁護士と兼用でこのカウンセリングをしているわ
初めはクライアントの法的な離婚処理を、ずっとやっていたんだけど。でも法的な手続きなどは誰でもできるけど、本当は離婚で傷ついた人のメンタルケアの方がよっぽど大事なのではないかと思ったの」
奈々さんは私の瞳を見つめて言った、私はそんな彼女に今までの俊哉との、結婚生活の悩みを打ち明けた
彼女は聡明でとても賢く私が感じた事や体験したことを拙い言葉で話しても
それを少し聞いただけで宇宙の謎を解き明かすかのように見事に解説してくれた
そして義姉も言っていたように、俊哉はDVやモラハラ夫の典型的なパターンで
「自己愛型のパーソナリティー人格障害」
だということがハッキリした
この人達の特徴は支配欲が強く傲慢で自分にしか興味がなく
そして相手をコントロールするために激しい怒りを武器にする
そして他人と自分の境界線が薄く、相手を取り込んでがんじがらめにしてしまう
その障害にあてはまる、家庭生活の具体例40項目を書かれたファイルを渡された
私がチェック項目をつけていくとほぼ当てはまっていたのには本当に驚いた
まるで過去二年私たちの夫婦生活をそのまま、描写しているかのようだった
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