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咲きたての桜の木の下。
『付き合ってください』
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小学六年生の春休み。
あと2週間で中学生なんて自覚がないまま、今日も相変わらず自分の部屋でダラダラと過ごしていた。
[ピンポーン]
最近はなることがなかった私の家のインターフォン。宅配便でも来たのだと、そう思っていた。
「美希ー、ちょっと来てー!」
一階からお母さんの呼ぶ声がする。面倒くさいと嘆く私の体は無視し、一階へと向かう。
玄関にいたお母さんは私が一階にくるなり私を外へ引っ張った。
「美希ちゃん?」
「はい、美希です。」
全然知らない人だけど誰だろう?
とりあえず挨拶だけしたけど、本当に全く知らない。
「隣に引っ越してきた美樹本ですーよろしくねー」
そういった知らない綺麗なお姉さん、美樹本さんは綺麗にお辞儀をした。
「こっちは息子の優希。」
そういった美樹本さんは後ろに隠れていた少し小さめな男の子を紹介した。
ペコリと音がつきそうな綺麗なお辞儀をした彼は、何も言わなかった。
「同い年なんだって。」
横にいたお母さんが付け足すように言う。話を聞いているとどうやら中学校も同じところらしい。
私の中学校は小学校からとっっても近いところにある。
小学校も近く徒歩10分くらい。
中学校は多分15分くらい。
もう中学生になっちゃうんだな…..。
そんなことを考えながら私は眠りについた。