あの日から数ヶ月後…
準備が整ったので、俺達は 今から村をたつ所だ
皆この村から出るのを惜しんでいた。
皆んなでこの村での思い出を話している中、黒猫が現れ俺たちを下から見てニャーと鳴いた。
「あら?黒猫ちゃんどこ行ってたの?」
とネモフィラは黒猫を抱き抱える。
「もう!ネモフィラ!その子の名前はレイってみんなでつけたじゃん!」
「あぁ。そうだったわね」
とネモフィラはレイを撫でている。
この数ヶ月の間にみんなすっかり仲良くなった。アニスも最初は俺たちに対する警戒を解こうとはしなかったが、数ヶ月皆んなと一緒に過ごすにつれだんだん警戒心を解いてくれた。
この幸せな空間がいつまでも続けば良いのにと俺はこの頃いつも思う。
「みんな。そろそろ行こう」
と俺が言うと
「そうだな。だが、次はどこに行くんだ?あてはあるのか?」
「あるわよ。次の行き先はシチリアって言う街に行くわ。」
とネモフィラが言うと皆きょとんとした顔をした
「…私が案内するわね」
俺たちがネモフィラの案内でシチリアという町は歩いていると道端に猫を撫でている少女がいた。
その少女は髪はピンクで長髪の可愛らしい子だった。年は10代くらいだろうか身長はメリアと同じくらいだ。
俺たちがその少女に近づくと
「あ、ねぇ貴方達旅人さん?」
と少女はこちらを見て急に喋りかけてきた
「あぁそうだが」
「なら、私シチリアって場所に行きたいんだけどわかる?」
「そこ俺たちの目的地だから一緒に着いて来るか?」
と言うと少女は目を輝かせて
「いいの??ならお供させてください!」
ととても嬉しそうに言ってきた。
俺たちはその少女も連れてシチリアに向かうことにした。
道中に聞いた話だが、彼女の名前はルシアと言うらしい。とても陽気な彼女はいつも明るく俺たちを笑わせてくれた。特にメリアと仲が良くよくメリアと話していた。俺たちへの質問は沢山してきたが、自分のことをあまり話そうとはしなかった。
「着いたわよ」
と言われ、街を見た時俺たちは驚いた。
こんなに栄えた大都市は初めて見たからだ。
「わぁっ!ここがシチリア?ねぇメリア!めっっちゃおっきい建物があるよ!」
とルシアは建物を指差してとてもはしゃいでいる。
「ほんとにすっごい大きな街だね。」
皆んな初めてみる大都市に驚き、感動した。
ネモフィラがその様子を見てふふっと笑っていた。
「あなた達はこんな大きな街を見るのは初めてなのね。なら、私が宿をとっておくから思う存分探索するといいわ」
「…?あれ…何かな?」
と店に並んでいるものを指さすと
「あぁあれはフィリアって言うこのシチリアでしか見られない魚ですよ」
「えっ!何でスターチス知ってるの?」
とメリアが疑問を投げかけると
「本で読んだんじゃ無い?」
とルシアがぴょこっと顔を出して言った。
「あ、そうです。少し前に師匠の家で読んだことがあったんですよ。」
「へぇ。そうなんだ。」
「……?」
俺は少し疑問を持った。スターチスの表情がほんのちょっとだけ乱れたからだ。まるで間違ったことを言ってしまったかのようなそんな顔をしていた。
その後俺たちはたくさんの物を買ったり食べたりしながら街を探索した。1日では回り切れないほどの大都市だったので、俺たちはまた明日探索しようと思い、その日はネモフィラがとってくれたという宿で寝泊まりをした。
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