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スピカの約束

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スピカの約束

1 - 第1話:小さすぎる約束

♥

16

2025年01月20日

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こんちゃ!主です!

メモに溜まってるやつちょっと出させていただきますね!

じゃ!いってらっしゃーい!





『ママ!おほしさま、きれいだね!』

『そうねぇ、綺麗ねぇ。』

母はよく笑う人だった。

私がキラキラと目を向けているものと私を交互に見て頬笑む。それが、幸せな時にやる無意識の癖だった。

ふとしたとき、私は母に聞いた。

『ママ!しーちゃん、あのおほしさまとおはなししてみたいな!』

ぐーっと精一杯、青白く輝く星を幼い頃の私は指さした。

星を見るのが好きなだけで、あまり星に詳しくない母は珍しく私に、星の名前を教えてくれた。

『ふふっ、あのお星様はね、スピカっていうのよ。』

『す〜ぴ〜か〜?』

どうやら母が1番好きな星らしい。

『じゃぁしーちゃん、おっきくなったらママとすぴかとおはなしできるとこにいく!』

あまりに目をキラキラさせていったものだからか、母は子供のただのおふざけと認識したらしい。

イタズラっこの笑みを浮かべた母はしゃがんで、小指をさしだしてきた。

『じゃあ、約束よ?』

『うん!やくそく!』

そんなささいなことで私の目のキラキラはました。

『やーくーそーく‼︎』

まぁ、そんな約束なすぐに断たれたけれど、、、。

『まぁまぁ‼︎まぁまぁ‼︎』

『ごめんね?』

私の頭を撫でると、母はすぐに家から出ていった。

母と父が離婚したのだ。

『うわぁぁぁぁぁァァァァア‼︎』

玄関で泣きじゃくった。

家族全員仲が良かった。春には花見をして、夏には海で泳いで、秋には美味しいものを沢山食べて、冬にはこたつであったまって、でも、星を見るのは欠かさなくて、そんな毎日が楽しかった。

思い返してみれば、母の兄妹、叔父が私達家族を気に入ってはいなかった。

きっと、叔父が父に母の悪い噂を流したんだ。

父は叔父を尊敬していたから信じきってしまった。だから、離婚という悪い方向へ話しが向いてしまったのだろう。

『ママ、、、、、。』

その日から、ほとんどの時間を玄関で過ごした。

母はお出掛けしただけなんじゃないか?そう、わずかな希望を持ってしまった。

でも、、所詮希望は希望。

考えが現実になるわけないわ。






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