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「ゆっくりでいいから…」
「…」
「…俺を許さなくていいから」
「…」
「…仁人が普通に過ごせる事を優先しよう」
「…」
「苦しませたくない」
「…」
「…仁人が辛いなら…俺…」
「…勇斗と一緒にいたいんだ」
「…仁ちゃん」
「離れたくない…誰にも渡したくない」
「…」
「もう二度と…どこにも行かないで…」
「…わかった。わかったよ。絶対に行かないよ」
「…勇斗がいいんだ」
「…仁人」
「…」
「…なんで、俺…」
「…勇斗」
「…仁人」
「…もう1回…俺を抱いて」
「…え?」
「抱いてくれ」
「え…だって、仁ちゃんそんなにグッタリしてるのにっ」
「お願いだから」
「…またあんな風になったら?」
「…お前に抱かれて死ねるならそれでもいい」
「…」
「嘘…嘘だよ…」
「…仁ちゃん」
「…もう一度抱いてくれ」
「…わかったよ」
少し諦めた様子の勇斗を見て不安になった。
これから自分たちは何度もこんな風に相手の気持ちを優先して我慢を重ねることにならないか?
「…でも苦しくなったらそこで終わり、いい?」
「…うん」
「絶対に無理しないで」
「…わかった」
真剣な表情で俺に言い聞かせた勇斗を見て安心した。
勇斗は俺に従ったんじゃない。
尊重してくれただけなんだと、
わかった。
「じゃあ…せめてベッド行こ?」
「…うん」
「あ、動かなくていいよ」
「え…あっ、」
ヒョイっと俺を抱き上げて歩き出した勇斗。
咄嗟に首に腕を巻き付ける。
「…っ」
「…ありがとう」
静かにベッドへ降ろされた。
至近距離の勇斗の顔が少し照れくさそうで。
だけど俺の様子をしっかりと見ている。
「…優しくするからね」
「…」
「…っ」
勇斗の言葉、動きを一つ一つ確かめる。
「…仁人」
「…はや、んっ」
唇が付けられる。
薄目を開けて様子を伺うと、勇斗も薄目を開けてこちらを見ていた。
見つめあってキスをする。
舌が絡んでゾクッとしても、目は閉じなかった。
こんなことは初めてだったけど、妙に安心した。
俺を見てくれてる。
今だけは、俺を見て。
「んっ…んん」
「はっ…」
べロリと舌が絡んで舐めあげられて、吐息が漏れた。
貪るように、お互いを見つめながらキスをした。
当然のように回した腕から勇斗の体温が伝わってくる。
「あっ…あ…」
上半身を勇斗の指先が這う。
くるくると胸の周りをなぞって、俺の反応を確かめるように目を細めてる。
「んっ…んゥ…」
キスはやめない。
蕩けてしまいそうなキスの中でも意識は勇斗に向いている。
勇斗もそれは同じのようだった。
「あっ、んんっ、」
胸の中心に触れた指が尖った先を優しく捏ね出す。
気持ちよさに目を閉じそうになるが、なんとか堪えた。
「あ…んん…っ」
勇斗の視線が俺の身体に落とされる。
そのまま顔が見えなくなった。
「ぁうっ…んふ、んんっ」
ちゅうっと口に含まれた飾りを唾液を溜めた口内で転がされた。
「あっあっ…ん、ぁ」
気持ちよくて、勇斗の髪を掴む。
「やっ、ンゥ…は、やと…っ」
少し目線を上げたがすぐに戻り、空いた左の胸も指先で引っ掻かれた。
「あんっ、んんんっ」
腰の辺りに快感が溜まっていく。
俺をこんな風に愛すのは確かに勇斗だった。
いつもと変わらない愛撫、変わらない体温。
変わったのはなんだった……?
浮気をしたのは勇斗なのに。
愛情が俺に向いていることを確かめたい。
心の内はわからない。言葉にされても信用出来ない。
だから身体だけでも、俺だけを求めてると信じたい。
身体は嘘をつかない。
…本当に?
俺を好きだと言った勇斗が他の誰かを抱いていたのに…?
「あうっ…んは、」
立ち上がった俺のモノを勇斗の右手が包んだ。
ズリュっと扱かれて腰が浮いた。
「ぁああッ、」
胸への刺激も止まず、硬くなった中心を扱かれて快感が迫り上がる。
考えがまとまらなくても、俺の身体は勇斗が触れると嬉しいと喜んでしまう。
この快感に全てを委ねてしまいたい。
今だけは…今だけは……。
「んっ、…きもちい、…はやとっ、」
「ん…気持ちい?」
「うんっ、…気持ち、あっ、あっ、」
「ならもっと、してあげるね」
優しい声の中に興奮が混じっていて、そのまま勇斗の左手が俺の尻に触れた。
「ああーっ」
ちゅこちゅこと音をさせながら中心を扱かれながら、さっき出した勇斗の体液を絡め指が後ろの穴に挿し込まれた。
「あんっ、あん、きもち、あっ、」
気が付くと勇斗の顔が目の前にあって、再びキスが落とされた。
「んっんっ、んんっ…」
右手をついて俺にキスをしながら、左手が俺の体内を犯す。
イイところを探り当てた指がグチグチとそこを攻めた。
「んあっあっ、あっ、あっ」
「…仁人、」
「あっ、はや、とっ、あっ、んん」
「…愛してる」
「ふあっ、あんっあんっ」
必死に薄目を開けて勇斗を見ていた。
獰猛な表情の中にある目が時折優しくて、涙が溢れた。
「んっあんっ、そ、こ、やっあっ」
「…ココ、気持ちい?」
「あっ!きもち、きもちぃっ」
「もっとしたい」
「ひあっああっ、!」
その瞬間グリグリとそこを擦りあげられて思わず目をぎゅっと閉じた。
「あっ、んんっ、ら、めッ、」
「イきそ?」
「あっ、イきそうっ」
「…中でイク?」
「あっ、勇斗っ、のゆび、でっ、イく!」
「…可愛い」
「イくイくッ…あっ!ィぐッ…!」
涙を溜めた目で勇斗を見る。
今まではイく瞬間は必ず目を閉じていた。
開けていられなかった。
快感が頂点を超えた瞬間、今までに無い感覚に襲われた。
頭が真っ白になって、全てを吐き出した。
考えるよりも先に、勇斗が触れたところ全てが、俺の全てがその瞬間多幸感に包まれた。
「ああ〜ー〜ッ、イぐぅぅぅッ」
勇斗の顔を見ながら、いつの間にかまた中心も扱かれていて、最高に気持ちいい絶頂を迎えた。
「イぐッイぐぅッ!…ああッ!!」
腰を浮かせて射精した。
「あ〜〜ッああ〜〜ッ」
「…エロ」
ビュルビュルと精液を撒き散らす俺を、切なそうに目を細めて勇斗が見ていた。
「も、挿れたい」
「あっあっ、ん〜ッ」
「…挿れる」
「あっ!ああんっ」
まだ余韻で呆けている俺が余裕のない勇斗の顔を見たそのすぐあと、体内に勇斗が入ってきた。
「あ〜〜ッダメッ、ダメぇッ」
「んっ…」
「イグイグっまた、イぐぅぅッ」
一気に奥まで貫かれて、栓が壊れたみたいにバシャバシャと射精した。
「あんんっ!おぐ、らめぇッ!はや、とッ!」
「仁人ッ、仁人ッ、」
「あんっあんっ、イッでるッ、いっでるから、ぁ〜〜」
「仁人、気持ちい、仁人っ」
容赦のないピストンに意識がふわっと飛びそうになる。
余裕のない勇斗の声が聞こえる。
強い快感に顔を歪めながら目を開くと、いままでに見た事のないような勇斗の顔があった。
「あっ、はっ…」
必死になにかを追い求めるような表情。
細められた目が真剣で、端正な顔が歪んでいた。
俺も、もうなにも考えてはいなかったのかもしれない。
…考えられない。
ふわふわとして、目の前の勇斗の身体だけがあればいい。
気持ちイイ…それだけでいい。
「はや、とっ!ああ〜〜ッ、らめっ、やっ、あんッ、きもちいょぉぉッ」
「はっ、じん、とッ、」
ずっとずっと強い快感に襲われてなにを口走っているのかわからない。
勇斗が俺の中に入ってる。
求めてくれてる。
顔を歪めている。
中のモノが大きく膨張している。
全部が快感を呼び起こして、俺は全身をガクガクと震わせた。
「あっあっあっ、」
「仁人ッ、仁人、」
「あ〜〜ッま、だ、イグゥゥゥッ♡」
「愛してるッ、あいしてるッ」
「俺もッ、あ〜〜ッ、イグイグ、イグぅぅぅ♡」
「仁人っ、すごい、っ」
「あんん〜〜ッ、あ〜〜ッ」
全身が強い快感に殴られるようで、開いた目が天井を剥きそうになる。
必死に勇斗の顔を見た。
勇斗も俺を見ていた。
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