テラーノベル
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🦍(独身)↔🍆 🐷🐱
御本人様とは関係しません。
あくまでもフィクションです。
ご了承下さい。
『罠』の続編です。
登場人物に間男が出ます。
ご注意下さい。
今回は🦍さん視点です。
パーティーの喧騒が、少しずつ夜の静寂へと溶け込んでいく。
「ふぅ…」
「ドズルさんお疲れ様でした」
「ネコおじ、とりあえず関係各所への挨拶はこれで終わりでいいよね?」
「はい、大丈夫です」
「じゃあ、ぼんさんやMEN達と合流しようかな」
「えぇ、そうですね。ぼんさん達とゆっくりしますか」
ひと通りの挨拶回りを終え、社長業の肩の荷を下ろしたところで、俺はぼんさんの姿を探す。
グラスを片手に、人の波が引き始めたフロアをくまなく見渡すが…どこにも、あの見慣れたシルエットは見当たらなかった。
『ぼんさんは…何処だ?』
俺はグラスを近くのテーブルに置き、彼の影を追って歩き出した。
華やかなメインホールの片隅にMEN達が談笑している姿を見つけ、そこへ歩み寄る。
「MEN!」
「あ!ドズルさんお疲れ様っス」
「あれ?ぼんさんは?」
「暫く前にまぐ兄さんと喫煙所へ行きましたけど……、あれ?まだ帰ってきてないっスね。ぼんさんの事だから、喫煙所で談笑してるんじゃないスか?」
「そっか…。じゃあ喫煙所へ行ってみるわ」
「了解っス」
「皆んなもまたあとでー」
と軽く手を上げ挨拶し、ネコおじと喫煙所へ向かった。
俺は喫煙所のドアを開けると、そこにはまぐ兄さんだけしかいなかった。
「お!ドズルさんお疲れ〜」
俺の姿を確認したまぐ兄さんがニヤニヤしながら呟いた。
「まぐ兄さんお疲れ様です。ぼんさん知りません?」
俺はまぐ兄さんにぼんさんの居所を尋ねると…
「はぁ?…またまたーぁ。ドズルさんも罪な男だなぁ。ぼんさん…部屋で待ってるよ」
部屋?何の事だ?
「え?部屋って…どういう事ですか?」
「え?部屋…とってるんでしょ?…ホテルのスタッフがぼんさんにカードキーを渡して、お連れ様が待ってますって言ってたし……」
「はぁ?イヤイヤイヤ……僕はそんな事してないですよ」
「え?…いや…だって…、じゃあ…あのカードキーは…?え?え?…ならぼんさんは誰に呼ばれて部屋に行ったんや?」
まぐ兄さんは戸惑っていた。
……何か…嫌な予感がした。
とりあえず、まぐ兄さんから事情を聞いた俺達はホテルのフロントへ向かった。
その途中で、まぐ兄さんがカードキーを渡したスタッフを見つけ、『あの人がぼんさんにカードキーを渡した』と教えてくれた。
そのスタッフに話を聞くと、男が自分はまだパーティーに参加しなくちゃいけないからという理由で頼んできたらしい。
……待て。
ということは…今回のパーティー参加者の中に、ぼんさんを陥れた犯人がいるという事か?
……一体誰だ?
ぼんさんに恨みをもつ者の犯行か…?
いや…ぼんさんに限って…それは無いに等しいだろう。
それか、ドズル社をよく思わない者の犯行か…?
だとしたら…ぼんさんを攫うより、違う方法で報復する方が理に適うのでは?
それとも参加者に紛れたぼんさんの熱狂的なファンによる犯行か…?
強ち…その線もあり得るんだよな…。
でもどんな理由にせよ…絶対許さない! 俺の相方…いや、恋人に手を出して、無事でいられると思うなよ。
沸々と怒りが入り混じる中、ぼんさんを救出する糸口を模索していた時、 「もしかしたら…」とまぐ兄さんが呟いた。
「何か思い当たる節があるんですか?まぐ兄さん、お願いです。何でもいいのて教えて下さい」
俺は藁をも掴む思いでまぐ兄さんに尋ねると…
「いや…俺の気のせいかもしれないんだけど…、パーティーの参加者の1人に、ぼんさんが魅力的だの…またキミに会いたいだの…ぼんさんに変な目で近づいてきた男がいたんだよ。…アイツ、何って名前だったかな…?」
とおでこに手を置いて考え込むまぐ兄さん。
「誰ですか?…思い出せそうですか?」
ピーナッツ
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memi(めみ)
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「うーーん…名前が出てこない。何とか部長って部下の奴が言ってたんだけどなぁ…。あ!MENも一緒にいたから覚えてるかも?」
「分かりました。ネコおじ、MENを呼んできて下さい」
とお願いすると…『分かりました』と急いでMENのいる会場へ走り、MENを連れてきてもらった。
「ドズルさん、ネコおじが血相変えて俺んとこにきたんスけど…何かあったんスか?」
と訳も分からず連れて来られて疑問を投げかけるMEN。
そこにまぐ兄さんがMENに尋ねる。
「MEN、ぼんさんに言い寄ってきた奴いたやん。アイツの名前…覚えてる?」
「えっ?……えーーっと……確か…部下の奴がS部長とか言ってませんでしたっけ?」
「あっ!そうだ!S部長だ」
とまぐ兄さんは叫ぶと同時に、右の拳を左の掌にポンと落とした。
その時、その名前を聞いたホテルスタッフがビクッと反応した様で…何故か気になったが…
「…どーしたんスか?」
と不思議そうに答えるMEN。
「どーしたもこーしたも無いんだよ…」
と焦ったように呟くまぐ兄さん。
そんな姿を見て、困った様に俺を見るMENに現状を話す。
「MEN…ぼんさんが…攫われた…」
「ええっ?…ぼんさんが?何で?」
と驚きを隠せないように問いただす。
「分からない…。けど…攫われたのは事実だ…。だから今現在怪しい奴を洗い出して、これからどうするか?を考えてる…」
絞り出すような俺の声の震えが、奥底にある恐怖を物語っていたのが分かった様で、MENはじっと俺を見ていた。
俺はぎゅっと拳を握りしめ、爪が手のひらに食い込むほどの痛みで己の弱さをねじ伏せつつ、 復讐の炎を宿らせる…。
そんな時、ふとMENが尋ねる。
「ちなみに…攫われた事が分かった経緯を教えてほしいっス」
「……そうだよね。…分かった」
とまぐ兄さんから聞いた経緯をMENに伝えると…
「そのカードキーは、このホテルのっスよね?」
「…だね」
うーーん…と天井に目を向け考え込むMEN。
「なら、部屋が分かれば何とかならないっスかね?」
「……確かに…」
俺は再度まぐ兄さんに尋ねる。
「まぐ兄さん、カードキーの番号って…分かりますか?」
しかし…まぐ兄さんは困った様に呟く。
「…ゴメン。そこまで見てなかった…」
……だよな。
MENは俺達の側にいて話を聞いていたぼんさんにカードキーを渡したホテルスタッフを見て尋ねる。
「貴方っスか?ぼんさんにカードキーを渡したのは?」
「…はい」
「じゃあ、どの部屋のカードキーだか…教えてくれないっスか?」
しかし…ホテルスタッフは苦い顔をして
「スミマセン。お客様のプライベートな事なので、部屋番号をお教えする事は…できません」
……まあ、当たり前だよな。
さすがに客の情報を安々と教えてくれる訳無いよな…と諦めかけたその時…
「でも、コレって犯罪っスよね?…となると貴方も犯罪の加担をした事になりますよね?」
とMENが切り返す。
その言葉に『ゔっ…』と言葉を詰まるホテルスタッフ。
「で…でも、ほ、本当に事件なのか…わ、分からないですよね…?」
と四苦八苦しながらも自分の体裁を守ろうとするホテルスタッフ…。
「……ドズルさん、どうしますか?ここは警察呼んだ方が…?」
側で片時も心配そうに見つめるネコおじがボソッと尋ねる。
「それは勘弁して下さい!」
その会話を聞いていたホテルスタッフが、今にも泣きそうな声で懇願する。
「でも…このまま何も行動に起こさないとなると…もし事件に発展した場合、貴方は犯人擁護になるっスね。…となると…このホテルの信用問題になるでしょうし…貴方も何らかの処分を受ける事になりますが…大丈夫っスか?」
冷静に指摘し…冷酷に淡々と話すMEN。
『そんな…』と肩を落とし、カタカタと震え出すホテルスタッフ。
……落としにかかるなら、今だな…
と確信を掴む為に脳内をフル回転させる…。
「ちなみに…頼んだ方は、初対面の方ですか?」
「…いえ…」
俺の問いに観念した様に答える。
……だろうな。ホテル側にとってお得意様なんだろう。じゃなきゃ…安々とそんなお願いをきかないだろうし…
「なら、その方の個人情報は知ってるって事ですよね?」
と尋ねるとコクリと頷くホテルスタッフ…。
「そうなると…ウチの社員が言うように、事件に発展した場合…僕は貴方やこのホテルにも賠償責任を追及しなければなりませんし、僕の仲間が受けた苦痛や涙の一滴、奪われた時間の一秒に至るまで、全て責任問題として双方を訴える事になりますが…それでもよろしいですか?」
と俺が冷徹に言い終えると同時に、室内の空気が目に見えて凍りついた。
言葉の裏に潜む『本気度』が、ナイフの刃先のように鋭くホテルスタッフの喉元に突き刺さる。
ホテルスタッフの額から、一筋の冷や汗が流れた。
「それは…困ります…」
絞り出すようなその声には、先程までの頑なな拒絶は微塵も残っていなかった。
組織の防壁が、彼の足元からガラガラと音を立てて崩れていく。
俺はその隙を逃さず、冷徹だった眼差しに、今度は甘い毒のような温かさを宿して身を乗り出した。
「ですよね。なら、最悪な事態を回避する為にも僕達に協力していただけませんか?そうすれば、貴方を悪い様にはしませんし、ホテル側にも賠償責任を問い質す事はしませんので…」
俺の放った提案は、破滅の淵に立たされた人間へ差し伸べられた、唯一の『蜘蛛の糸』だった。
ホテルスタッフは、『ゴクリ』と唾を飲み込んだ。
目の前の男が提示した「協力」という言葉が、実質的な「組織への裏切り」を意味することなど百も承知だ。
しかし、このまま俺の怒りを真っ向から買えば、自分も、そしてこの歴史あるホテルも、法廷という名の戦場で跡形もなく粉砕されるだろう…。
「協力……と、言いますと……?」
怯えきったホテルスタッフの問いに、俺は満足げに口元を綻ばせた。
罠の檻に、獲物が自ら足を踏み入れた瞬間だった。
「簡単なことです…」
とこれから実行に移す作戦をホテルスタッフやMEN、ネコおじ、まぐ兄さんに伝える…。
彼らは俺の作戦を聞いた後、静かに頷いた。
「では…お互いの為にも、この作戦…絶対成功させましょう」
そう伝えると、ホテルスタッフは顔色を変え、まるで憑き物が落ちたかのように深く、長い息を吐き出した。
「……分かりました。できる限り協力します。とりあえず…10分時間を下さい。必要な物を準備して参ります。その間、お客様方は22階のエレベーター前でお待ち下さい」
ホテルスタッフは低く、だが確かな声で応じた。
「分かりました。ありがとうごさいます…」
宜しくと伝えると、ホテルスタッフは急いでバックヤードへ消えて行った。
「…ドズルさん…やるんスね」
とニヤッと口角を上げながら尋ねるMEN。
「ああ…やるよ。Sと言うその男から、絶対ぼんさんを取り返す!」
俺は低く、地を這うような声で言い放つ。
隣にいたネコおじやまぐ兄さんも静かに頷く…。
そして握りしめた拳から、かすかに骨の鳴る音が響いた。
……Sと言う男は、手を出してはならない大事な人を奪ったんだ。ぼんさんの苦痛の代償がどれほど高くつくか、その身にじっくりと教えてやる。
「さあ…作戦開始だ!」
そう言って、俺達は反撃の火蓋を切ってエレベーターへ向かった…。
コメント
10件
読ませて頂きました!! とても好きすぎます!!!✨️ 反撃が楽しみです☺️🎶

続き有難うございます!🍆さんにはすべからず健やかに幸せで居て欲しいですが、それはそれとしてこういうお話大好きなので嬉しいです✨
ぶれんさんコメントありがとうございます✨m(_ _)m とても嬉しいです(*´ω`*)❤️ 今回は模索編という事で、あまり山場はなかったのですが…、次回行動編という事で頑張ります😅