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「第三幕 プロローグ」 星々の彼方へ
朝日が砂漠の地平を染め上げる。
黄金の都の尖塔が光を受け、赤い月の旗がすべて白銀の王家の紋章に掛け替えられていた。
広場には民が集まり、自由を祝う歌声が響き渡る。
アミーナ王女は壇上に立ち、ラシードとあなた、セレスティアの手を取った。
「この解放は、三人の勇者なくして成し得なかった。私は、命を賭して国を救ってくれた者たちに、永遠の感謝を捧げる」
その時、あなたの掌に星の欠片がひときわ強く輝く。
刹那、頭上の蒼天が揺らぎ、星座が一つ、形を変えた。
剣の形だった光は、翼を持つ槍へと進化し、空中に淡く漂う。
「……これは……?」
セレスティアが驚きの息を漏らす。
「おそらく、王都の解放で星が応えてくれたのだろう」
ラシードがそう言い、静かに笑った。
だがその光景を見つめる群衆の中に、一人、黒衣の影があった。
その瞳は冷たく、あなたたちを射抜く。
口元がわずかに歪むと、影は人混みに紛れ、消えた。
宴の夜、王女から地図が手渡される。
「これは、ルナの本拠地――〈月殿〉への航路よ。砂漠を越え、海を渡らなければ辿り着けない」
地図には、星々を結ぶ線のような航路が描かれていた。
ラシードは槍を背に、夜空を見上げる。
「次は……あいつらの巣だ。逃がしはしない」
セレスティアは頷き、あなたの肩に手を置く。
「星の武器も進化した。行こう、空の果てまで」
こうして――砂漠を越え、未知の海へと向かう、新たな冒険が始まった。
星々の導きは、やがて月殿との決戦へと繋がっていく。