テラーノベル
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俺には、兄弟がいる。
言葉では言い表せないほど可愛くて、時々すごく鈍感な人だ。
どんなにアピールしても気づいてもらえず、日本に慰められるばかりだ。
今日も、俺の好意は気づいてすらもらえないんだろう。
『今日も地球温暖化についてだが…』
『でっかいヒーローを作って…』
またしょうもない話をする。
こんなことしかできないから。
幻想的なことばかり言ってしまっては、何時か呆れられてしまうかもしれないな。
『これで会議を終わるんだぞ!』
「なぁ、アメリカ。」
『なんだい?イギリス。』
少し疎遠になってしまったイギリスに話しかけられ、ドキッとする。
一体何を言われるのだろうか。
「お前、最近元気ないんじゃないか?」
『What?』
『なんの事だい?』
「いや…勘違いならいいんだが…」
君の所為だよ、なんて言えない。
鈍感な君が、いつまで経っても振り向いてくれないから。
俺は苦労してるんだ。
君の知らないところで。
『イギリスは大袈裟過ぎるんだぞ!』
「そうか?それならいいんだが…」
心臓の音が自分でも聞こえる気がする。
今俺が、君が好きだから、とでも言えば気づいもらえるだろうか。
多分、そんなことをしたところで、君は兄弟愛として捉えるだろう。
いつか、絶対に気持ちを伝えるから。
君がどんなに否定しても、俺は君が好きだってこと、認めさせてあげる。
でも、気持ち自体を否定されたら?告白を断られたら?
そんなことを考えていたら、夜も眠れなくなってしまった。
今夜も眠らなかったら、またイギリスに怒られてしまうかな。
そんなことを考えながら、ベッドに潜る。
長い長い夜の始まりだ。
そして、思ってしまうんだ。
君は俺をどう思ってるのかって。
一方的に終わる恋なんて御免だ。
今日も、兄弟の様子がおかしかった。
ちらちらと俺の方を見てくるし、変に顔が強ばってるし。
俺が話しかけると焦って、緊張したように背筋をピンと伸ばしていた。
最初は特に何も思っていなかった。
でも、日に日に増えていく彼奴の隈が心配になって今日も声をかけたんだ。
彼奴は変なとこで意地張るから、どうせ無理してるんだろうけど。
少しくらい俺に話してくれてもいいじゃないか。
素直じゃなくなってしまった弟に少し呆れながらも、それもアメリカらしくていいと思ってしまう。
お前が素直にならなくなったのは、いつ頃からだろうか。
俺のせいだろうな。
お前は俺の事、どう思ってるんだ?
『日本〜…』
「おや、どうかされたのですか?」
「またイギリスさんのことですか?」
日本はこういうことに敏感で、今まさに相談しようとしていたことを言い当てられてしまった。
『今日も何も言えなかったんだぞ…』
「ふふ、微笑ましい青春ですね。」
『笑わないで欲しいんだぞ!』
日本は少しからかい気味に笑いながらも、いつも俺の話を聞いてくれる。
頼もしい友達だ。
「何か進展はあったのですか?」
『今日も話しかけられたけど…頭が真っ白になってまともに答えられなかったんだよ…』
「それほどまでに好きなのですね。」
事実とはいえ、面と向かって自覚するような発言をされると、ヒーローでも顔が熱くなってしまう。
それを見てまた日本は笑う。
日本はそういう話が好きらしい。
「何か策はあるのですか?」
『特に思いつきもしないんだぞ…』
「では、また共に考えましょうか。」
『お願いできるかい?』
俺は、情けなくも友達に頼らなければ恋愛のできないヒーローなのだ。
翌日、日本と話した作戦を実行する。
日本が言うには、好意を伝えようと近づいてもダメなら、逆に距離を取ればいいらしい。
耐えられる気がしないんだぞ…
コメント
3件
ぽんさん愛されしか勝たん派でしたが、これはこれでありですねぐ腐腐 あなた文才ありすぎ🫵
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