テラーノベル
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ハァ・・ハァ・・ 「へぇ~~!それじゃあのバカデカいダイヤを見て一応大株主達は納得したわけね!」
桜の親友、受付嬢の奈々が汗だくでピラティスジムのリフォーマーマシン(ベッド型トレーニングマシン)のキャレッジ(※台車)に両足をひっかけて踏ん張っている
ハァハァ・・・ 「とりあえず納得したと言う感じだったわ!でも最後の一人がキチンと入籍して配偶者ビザをこの目で確認するまでは色々口出しするでしょうね、会社の統廃合の話はとりあえず保留になっただけよかったわ、んぐぐぐぐっ!」
と言いながら、奈々の隣のマシンで桜も脚を上げて歯を食いしばった、ぷるぷる太腿を震わせながらマシンの引力に抵抗している
ハァハァ! 「強欲な!株主達ね!あ~~~!!キツイ!これ!」
夕暮れ時のオフィスビルディング・・・最上階のピラティスジムは仕事終わりのOL達で賑わい、トレーナーの鋭い声とトレーニングマシンのリズミカルな音が響き合っていた
桜と奈々は、インスタグラムでもキツイ指導で有名な「インストラクター・ヴィヴィアン」のピラティスクラスに挑んでいた
スタジオの壁一面の鏡に映る二人の姿は、まるで都会の戦士のようだ
桜はピンクのトレーナーにグレーのスパッツ、ポニーテールが揺れる元気なスタイルで、奈々は薄緑のスポーツブラと同色のスパッツ姿だ、ショートカットの髪に汗が光り、受付嬢らしい華やかな雰囲気を漂わせていた
二人が苦戦しているスプリングと滑車が組み合わさったこのマシンは、見た目は中世の拷問器具のようだが、体のコアを部分的に鍛える魔法の道具だ
「はい、そこの二人!!お腹にもっと力入れて!背中浮かせない!」
胸と尻をヒアルロン酸で膨らませた真っ赤なハイレグレオタードのトレーナー、ヴィヴィアンの鋭い声が響く、リフォーマーのスプリングを引く動きに合わせて、桜のポニーテールが揺れる
ぐぐぐ~! 「うっ、ほんとにキツイ~~~!効く~~~明日筋肉痛になりそう」
顔をしかめながら、脚を伸ばしている桜に奈々が小声で言う
ボソッ・・・ 「ヴィヴィアン先生って・・・本名「茂子」だって・・・」
それを聞いた桜はもう無理だった、バチンッと器具を離してゲラゲラ桜が腹を抱えて笑い転げる
「こら~~!そこの二人!笑うなんて余裕があるじゃない!よっぽど追い込んで欲しいみたいね!!次、サイドプランク行くで!」
ヴィヴィアンの怒りの声がスタジオに響く
「キャー!うそでしょ!先生怒っちゃったじゃん!」
「もう~!奈々のバカ!」
と二人は悲鳴を上げながら、焦ってマシンにしがみついた
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「で? そのリング、総額おいくらまんえん?」
煙と香ばしい匂いが立ち込める焼き肉屋の一角で、桜と奈々は鉄板を囲んでいた
テーブルの上には、ジュージューと音を立てる牛タンをひっくり返しながら、奈々が桜の薬指に光るリングをチラリと指さした
奈々の目がキラキラと好奇心で輝く、桜はネギに焼けた牛タンを巻き付けて口に放り込み、モグモグしながら答えた
「あの雰囲気で聞けるわけないわよ! でもとにかくおまけがすごかったのよ、香水でしょ? 夫婦箸、ペアのマグカップ、それに・・・ティファニーブルーの婚姻届と飾る額縁までついてきたの!」
「高級店でおまけをつけてもらえるのはVIPの証拠だわよね、あたし達一般人が行ったっておまけなんかつけてもらえないわよ、へぇ~・・・ターザン社長とあなた、これでティファニーではVIP決定ね」
「バイヤーさん達の最後のお見送りも凄かったわ、皇室になった気分だった、あの人達ってVIPルームに来たお客の顔を絶対忘れないんですって!」
奈々はカルビを網に並べながら、目を丸くして笑いながら心地良く話を聞いてくれる、鉄板の上で肉がジュッと焼ける音が辺りに響く 桜はため息をつきながら言う
「でも、これも偽装のうちの一つよ、半年たったらこの指輪はキチンとお返しするつもり」
「ふぅ~~ん」
コメント
2件
ヴィヴィアン先生の本名が🤣笑ってしまいました😁 株主のおじさま方もティファニーでとりあえず納得、配偶者ビザの発行も上手くいきますよーに🙏
ジム後の焼肉いいね〜😋奈々ちゃんこれからもターザンと桜ちゃんの味方でいてね🙏😌